?あ ?い 'い ?う 'う ?え 'え ?お 'お か き く け こ さ し す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ ま み む ?め め も ?や や ?ゆ ゆ ?よ よ ら り る れ ろ ?わ わ ?ゐ ゐ ?ゑ ゑ ?ん ん
ゐ:(うぃ)
ゐ(うぃ)の発音は、英語の、「win」、「wind」、「window」の「wi」と同じである。ゐ(うぃ)の発音は、昔の日本語の共通語にも存在した。その名残が、「ゐ」という文字である。ワープロでは、「うぃ」と打てば出てくる。伊呂波四十七文字が出来た時には、「ゐ:うぃ」と、「ゑ:うぇ」と「を:うぉ」の発音は存在したが、「うぅ:wu」の発音はすでに消滅していた。その証拠が「うぅ:wu」を表す文字がないことである。琉球語には、「うぅ:wu」の発音が未だに残っている。沖縄語辞典では、「うぅ:wu」の発音は、「’う」の項で扱われている。「を:うぉ:wo」は、「’お」の項で扱われている。なお、五十音図には、ヤ行が、「や」「ゆ」「よ」の三文字しかないが、奈良時代以前には、ヤ行のイ段の発音とエ段の発音が存在したらしい。琉球語には、その発音が未だに残っており、沖縄語辞典では、「’い」と「’え」の項で扱われている。発音は、「’い」が英語の、「year]の「yi」であり、「’え」が「yes」、「yellow」の「ye」である。ヤマトゥンチュないし現在の沖縄人にはこれらの発音が難しいようであるが、琉球語が話せる人には簡単な発音である。つまり、五十音図に欠けている三個の空白の発音が琉球語には未だに存在し、文字はあるが発音が消滅した三個の発音も存在するのである。琉球語の五十音図は完璧なのである。加えて、五十音図以外の特殊な発音も存在し、琉球語ができる人は外国語の習得にきわめて有利な立場にあると言える。なお、厳密に言うと、共通語には、「うぅ・wu」と、「を:うぉ:wo」と、「いぃ:yi」と、「いぇ:ye」に近い発音が存在する。琉球語以外の方言でもこの発音が語頭に来ることがあるが、共通語では、語頭以外で発音される。たとえば、「青い家」は実際に発音すると、「awoyi,iye」のようになる。「aoi,ie」とはどうしても発音しづらいのである。「会う」の実際の発音は、「awu」のようになる。「愛」の実際の発音は「ayi」のようになるのである。
酔(うぃ)い⓪: (名) 酔い。 @酔(うぃ)いぬ覚(さ)みてぃから行(い)けえ。
/酔いがさめてから行け。
甥(うぃい)⓪: (名) [文]甥。
柄(うぃい)@: (名) 柄(え)。おの・ほうちょうなどの柄。
酔(うぃ)い心地(ぐくち)⓪: (名) 酔いごこち。酔った気分。
酔(うぃ)い癖(ぐし)⓪: (名) 酒癖。酒に酔った時に出る癖。
抉(うぃいぐ)⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) えぐる。
酔(うぃ)い転(くる)び⓪: (名) 酔いつぶれて寝ること。酔い倒れ。
蘞(うぃいご)おさん⓪: (形) @えぐい。えがらっぽい。食べるとのどが強く刺激
する味をいう。 A(皮膚が)かゆい。
蘞(うぃいご)お物(むん)⓪: (名) @えぐいもの。えがらっぽい。 A[古]毒
のあるもの。毒物。
酔(うぃ)い覚(さ)まし⓪: (名) 酔いざまし。酔いをさます飲み物など。生小糟
(なまくがし)[米をすりつぶして水にといたもの]が有効だとされる。
甥(うぃい)っ子(くぁ)⓪: (名) 甥。
酔(うぃ)い泣(な)ち⓪: (名) 酔い泣き。酒に酔って泣くこと。
酔(うぃ)い眠(にん)じ⓪: (名) 酔いつぶれて寝ること。酔(うぃ)い転(くる)
び、ともいう。
酔(うぃ)い吐(ば)ち直(のお)り⓪: (副) むかむかするさま。吐き気を催すこ
と。 @酔(うぃ)い吐(ば)ち直(のお)り(しゅ)ん。/※動詞化。
酔(うぃ)い吐(ば)⁼ちゅん⓪: (自 ⁼かん、⁼ち) むかつく。吐き気を催す。
酔(うぃ)い触(ふ)り⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 酔いしれる。酔って正体を失
う。
酔(うぃ)い物(むん)⓪: (名) 毒のあるもの。毒物。
酔(うぃ)い者(むん)触(ふ)り者(むん)⓪: (名) 酔っぱらいの気違い。酔っ
ぱらいを気違い[触(ふ)り者(むん)]と同じと見なしていった語。
酔(うぃ)い⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 酒・船などに酔う。 @酒(さき)飲(ぬ)
でぃ酔(うぃ)いゆん。/酒を飲んで酔う。[酒(さき)に、酒(さき)んかい]酔う、
とは言わない。
襟(うぃいり)⓪: (名) @(着物の)えり。 Aえりかたあき。着物にえりを付け
るために、肩の部分を切りひらいたところ。
縒(うぃい)るう⓪: (名) ひも。よって作ったひも。 @縒(うぃい)るう捻(ふ
ぃに)ゆん。/ひもをよる。
縒(うぃい)るう泣(な)ち⓪: (名) めそめそ泣くこと。だらだらといつまでも泣
くこと。
男(うぃき)い@: (名) [ゑけり]姉妹から見た兄弟。姉または妹から見た、兄ま
たは弟。女(うぅな)い、の対。
男(うぃき)い御口手(うくでぃ)@: (名) 男神をまつる、御口手(うくでぃ)[そ
の項参照]。一門中の男の神をつかさどる女の神官。
男(うぃきが)⓪: (名) 男。 @男(うぃきが)あ天(てぃん)、女(うぃなご)お
地(じい)。/男は天、女は地。男尊女卑の思想をあらわしたことば。 @男(うぃき
が)ぬ言葉(くとぅば)あ証文代(しゅうむんが)あい。/男のことばは証文がわり。
男子の一言金鉄より堅し。
男弟(うぃきがうっとぅ)⓪: (名) 弟。
男親(うぃきがうや)⓪: (名) 男親。父親。
男声(うぃきがぐぃい)⓪: (名) 男の声。男声。
男舅(うぃきがしとぅ)⓪: (名) しゅうと。夫の父親。
男背者(うぃきがすぃいざ)⓪: (名) 兄。
男装(うぃきがすが)い⓪: (名) 男装。女のする男装。
男(うぃきが)ぬ親(うや)⓪: (名) 男の親。父親。
男葉父祖(うぃきがふぁあふじ)⓪: (名) 祖父。
男風儀(うぃきがふうぢ)⓪: (名) 男のなり。男としての姿。
男風儀(うぃきがふうぢ)い⓪: (名) 男のような女。雄女(うぅううぃなぐ)、とも
いう。
男勝(うぃきがま)さい⓪: (名) 男まさり。女丈夫。
男鰥夫(うぃきがやぐさみ)⓪: (名) 男やもめ。
男(うぃきが)らあしゃん⓪: (形) 男らしい。
男童(うぃきがわらび)⓪: (名) 男の子。男の子供。
男(うぃきが)ん子(ぐぁ)⓪: (名) 男の子。
齢(うぃげ)えねえ@適(かな)あん⓪: (句) 齢(ゆげ)えねえ適(かな)あん、
と同じ。
酔者(うぃっちゃあ)⓪: (名) 酔っぱらい。酔漢。のんだくれ。酔人(うぃっちゅ)
う[酔人(うぃっちゅ)の卑語]をさらに悪く言った語。
酔人(うぃっちゅ)⓪: (名) 酒に酔った人。
酔人(うぃっちゅ)う⓪: (名) 酒に酔った者。酔っぱらい。酒に入りびたっている
者。のんだくれ。酔人(うぃっちゅ)、の卑語。
女(うぃなぐ)⓪: (名) 女。 @女(うぃなぐ)ぬ果(は)てぃれえ蛇(じゃあ)
成(な)ゆん。/女は果ては蛇になる。女の執念深さをいったもの。 @女(うぃな
ご)お戦(いくさ)ぬ先(さ)ち走(ば)い。/女はいくさのさきがけ。いざという
時の女の勇気をいったもの。
女飢乾(うぃなぐうが)り⓪: (名) 女に飢えること。女ひでり。
女乙(うぃなぐうっとぅ)⓪: (名) 妹。
女踊(うぃなぐうどぅ)い⓪: (名) [女踊]踊りの一種。踊り手が士族の女の服装
をして踊る。
女落(うぃなぐう)とぅしゃあ⓪: (名) 女たらし。女を落とす者の意。
女親(うぃなぐうや)⓪: (名) 女親。母親。
女摑(うぃなぐかちみ)やあ⓪: (名) 女たらし。色魔。女をつかまえる者の意。
女声(うぃなぐぐぃい)⓪: (名) 女の声。女声。
女姑(うぃなぐしとぅ)⓪: (名) しゅうとめ。夫の母親。
女背者(うぃなぐすぃいざ)⓪: (名) 姉。
女賺(うぃなぐすぃか)しゃあ⓪: (名) 女たらし。女をだます者。
女装(うぃなぐすが)い⓪: (名) 女装。男のする女装。
女立(うぃなぐだ)ち⓪: (名) 女世帯。女立ちの意。
女主(うぃなぐぬうし)⓪: (名) 女主人。多くは、男主人がいない場合の女主人を
いう。
女(うぃなぐ)ぬ親(うや)⓪: (名) 女の親。母親。
女(うぃなぐ)ぬ方(かた)⓪: (名) 里方。姻戚。外戚。刀自方(とぅじかた)、母
方(ふぁふぁかた)、ともいう。
女法度(うぃなぐはっとぅ)⓪: (名) [女法度]女人禁制。
女葉父祖(うぃなぐふぁあふぢ)⓪: (名) 祖母。
女風儀(うぃなぐふうぢ)⓪: (名) 女のなり。女としての姿。
女風儀(うぃなぐふうぢ)い⓪: (名) 女のような男。
女身(うぃなぐみ)⓪: (名) [文]女の身。
女睦(うぃなぐむつぃ)り⓪: (名) 女とむつまじくすること。女色におぼれること。
女狂い。
女(うぃなぐ)らあしゃん⓪: (名) 女らしい。しとやかである。女についていう。
女童(うぃなぐわらび)⓪: (名) 女の子。女の子供。
女童(うぃなぐ,わらび)⓪: (名) 女子供。婦女子。
女(うぃなぐ)ん子(ぐぁ)⓪: (名) @女の子。娘。ことに未婚の若い女。 A娘。
親に対する娘。 @彼(あ)れえ何処(まあ)ぬ女(うぃなぐ)ん子(ぐぁ)が。/
あれはどこの家の娘か。
酔(うぃ)ん越(ぐぃ)い⓪: (名) 酒に酔って暴れまわること。
汚(うぃん)ちゃ⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) うすぎたなくなる。うすよごれる。
着物・水・洗い物などについていう。
汚蕩化(うぃんとぅるかあ)しゃん⓪: (形) 食べるとむかつく。食べたあと味が悪
い。脂の濃いものがいたみけかた時の味をいう。