?あ ?い 'い ?う 'う ?え 'え ?お 'お か き く け こ さ し す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ ま み む ?め め も ?や や ?ゆ ゆ ?よ よ ら り る れ ろ ?わ わ ?ゐ ゐ ?ゑ ゑ ?ん ん
ゆ
四(ゆ)‐: (接頭) 四。 @四羽(ゆふぁに)、四回(ゆけえん)、など。
‐ゆ: (助) [文]を。韻文でのみ使う。口語では「を」に当たる助詞を用いない。
@誰(たる)ゆ恨(うら)みとぅてぃ鳴(な)ちゅが浜千鳥(はまちどぅり)。[誰よ
恨めとて 鳴きゆが浜千鳥]誰を恨んで鳴くか浜千鳥。
夜明(ゆあ)き⓪: (名) [文]夜明け。 @夜明(ゆあ)き白雲(しらくむ)とぅ
連(つぃ)りてぃ上(ぬぶ)ら。[夜明け白雲と 連れて登ら]夜明けの白雲とともに
(首里に)登ろう。
節(ゆい)⓪: (名) 節々(ゆゆ)、と同じ。 ※節(よ)は、(代・世)と同根か(岩
波古語辞典)。「節(ふし)を隔てて節(よ)ごとに金(こがね)ある竹を見つくる事
かさなりぬ。(竹取物語)」
百合(ゆい)⓪: (名) ゆり(百合)。
故(ゆい)⓪: (名) ゆえ。せい。 @誰(たあ)故(ゆい)が。/だれのせいか。
宵(ゆい)@: (名) 宵。 @宵(ゆい)ん明月(あかつぃち)ん馴(な)りし面影
(うむかぢ)に立(た)たん日(ふぃ)や無(ね)さみ塩屋(しゅや)ぬ煙(ちむり)。
[宵も暁も 馴れし俤の 立たぬ日やないさめ 塩屋の煙(花売之縁)]宵も暁も思う
人の面影が塩たく家の煙のように立たない日はない。 ※花売之縁(はなうりのえん)
は、高宮城親雲上(たかみやぐすくぺえちん)作の組踊である。
揺(ゆ)い@: (名) ふるい。穀物のからをより分ける道具。浅く広い円形をしてい
る。
節(ゆい)長(なが)さん⓪: (形) 節節(ゆゆ)長(なが)さん、と同じ。
寄(ゆ)い物(むん)@: (名) 漂着物。流れついたもの。
四(ゆう)@: (感) 四。よ。よっつ。声を出して数える時にだけいう。
湯(ゆう)⓪: (名) 湯。
夜(ゆう)⓪: (名) 夜。
世(ゆう)⓪: (名) 世。代。 @世(ゆう)ぬ有(あ)る限(かぢ)り。/世のあ
る限り。 @世(ゆう)継(つぃ)じゅん。/代を継ぐ。
良(ゆ)う⓪: (副) よく。良好に。また、しばしば。 @良(ゆ)う言(ぃゆ)ん。
/よく言う。悪く言わずに、よく表現する。また、しばしば言う。 @物(むの)お
良(ゆ)う言(ぃゆ)る物(むん)。/ものはよく言うべきもの。事実はことばに従う
ので、よく言ったほうがよいという意。 @良(ゆ)う見(んん)じゅん。/よく見
る。またしばしば見る。 @良(ゆ)う為(しゅ)ん。/イ・よくする。よくやる。
ロ・気をつける。 ハ・しばしばする。 @親(うや)ぬ事(くとぅ)良(ゆ)う為
(しゅ)ん。/親によく尽す。 @御前(ぃやあ)が良(ゆ)う為(しい)ゆう為(し
ゅ)んでぃ思而居(うむとお)み。/おまえが自分でよくできると思っているのか。
@良(ゆ)う為居(しょお)る積(つぃむ)有(や)すぃが、為(しい)破(やん)
てぃ。/気をつけていたつもりだが、しくじった。 @良(ゆ)う為(っし)。/気を
つけろ。 @良(ゆ)う為侍(しゃびい)さ。/気をつけますよ。 @良(ゆ)う為
(さ)んだれえ盗人(ぬすどぅ)どお。/ひょっとしたら泥棒だぞ。 @良(ゆ)う
為(しい)ねえ。/もしかすると。ひょっとしたら。 @良(ゆ)う為(しい)ねえ
明日頃(あちゃうるめ)え雨(あみ)降(ふ)ゆさ。/もしかすると、あしたごろは
雨が降るよ。
夜(ゆう)明(あ)かし兼(かん)てぃい⓪: (名) 夜を明かしかねること。夜の明
けるのを待ちかねること。 @其(うん)折(にい)ねえ夜(ゆう)明(あ)かし兼
(かん)てぃい有(や)たん。/その時には夜が明けるのが待ち遠しかった。
夜(ゆう)明(あ)き通(どぅう)し⓪: (名) 夜通し。徹夜。 @夜(ゆう)明(あ)
き通(どぅう)し話(はなし)為(しゅ)ん。/夜通し話をする。 @夜(ゆう)明
(あ)き通(どぅう)しぬ仕事(しぐとぅ)有(や)たん。/徹夜の仕事だった。
夜(ゆう)明(あ)き通(どぅう)しい⓪: (副) 夜通し。徹夜で。 @夜(ゆう)
明(あ)き通(どぅう)しい書物(しゅむつぃ)読(ゆ)だん。/徹夜で本を読んだ。
夜(ゆう)明(あ)き童(わらび)⓪: (名) 夜が明けるように発育の早い子供。
夜(ゆう)明(あけ)えい⓪: (名) 夕焼け。ふつうは、夕去(ゆさ)んでぃ明(あ
け)えい、あるいは、夕去(ゆさ)んでぃ明(あか)がい、という。
良(ゆ)う余(あま)い⓪: (名) 余り物。使い残し。不用品。
用意(ゆうい)⓪: (名) @用意。 @用意(ゆうい)為(しゅ)ん。/用意する。
A常備。 @何時(いつぃ)有(や)てぃん用意(ゆうい)ぬ酒(さき)ぬ有(あ)
ん。/いつでも用意の酒がある。 @用意(ゆうい)ぬ被(かん)じ物(むん)。/常
備の夜具。
良居(ゆうい)良居(ゆうい)⓪: (感) トートー。鶏を呼ぶ声。
夕入(ゆうい)り合(え)え⓪: (名) 夕方。夕暮れ。
夕入(ゆうい)り方(がた)⓪: (名) 夕方。夕暮れ。日暮れ。
祝(ゆううぇ)え⓪: (名) 祝い。祝(いうぇ)え、ともいう。敬語は、御祝(うゆ
うぇ)え、御祝(ういうぇ)え。
夕御盆(ゆううぶん)⓪: (名) 晩御飯。夕飯(ゆうばん)、の丁寧語。
夕陰(ゆうかあぎ)⓪: (名) 夕方。日が西に傾き、道路などに陰ができて涼しくな
ること。またその時刻。夕陰。日中は暑いので、朝陰(あさかあぎ)、か、夕陰(ゆう
かあぎ)、に出かけるように心がける。
夜(ゆう)烏(がらすぃ)⓪: (名) 夕方に出てくる烏。夕方に鳴く烏の声はとくに
不吉とされており、屋根の上で鳴くのを聞くと、良(いぃ)い事(くとぅ)語(かた)
り[よい事を語れ]と言ってまじなう。
世変(ゆうが)わい@: (名) 世の変遷。世の移り変わり。また、革命など。世変(ゆ
が)わい、ともいう。
夜起(ゆう)き⓪: (名) @夜遅くまで起きていること。夜ふかし。 A出産の時や
病人の看護の時に、親類の者が集まって徹夜すること。出産の時には、産後一週間は
魔物が子の命をねらうので、親類の若い男女が交代して徹夜した。ごちそうや酒が出
され、にぎやかに組踊りなどを朗読して夜を明かす。
欲(ゆうく)う⓪: (名) 欲張り。欲(ゆく)う、と同じ。老女が多く用いる語。
能々(ゆうくうゆうくう)@: (副) よくよく。じっくり。 @能々(ゆうくうゆう
くう)見(んん)ちゃ事(くとぅ)。/よくよく見たら。 @能々(ゆうくうゆうくう)
相談(そおだん)為(っし)見(んん)でえ。/よくよく相談してみれば。
湯返(ゆうげえ)⁼しゅん⓪: (他 ⁼さん、⁼ち) 熱湯でやけどする。
良(ゆ)う為(し)た⓪: (感) ざま見ろ。いい気味だ。良(ゆ)う為(し)た有(や)
さ、ともいう。 @彼(あ)ん為(し)た事(くとぅ)為(っし)良(ゆ)う為(し)
た。/そんなことをしやがって、ざま見ろ。
夜尿(ゆうしばい)⓪: (名) 寝小便。
用事(ゆうじゅ)⓪: (名) 用事。しなければならないこと。
幼少(ゆうしゅう)@: (名) [文]幼少。 @幼少(ゆうしゅう)ぬ頃(くる)。/
幼少のころ。
幼少小(ゆうしゅうぐぁあ)⓪: (名) おさな子。幼少の子供。 @幼少小(ゆうし
ゅうぐぁあ)ぬ居(うぅ)ん。/おさな子をかかえている。
用事勝(ゆうじゅか)ち⓪: (名) 用事。用足し。‐かち、は反復の意の接尾辞。
用事切(ゆうじゅち)り物(むん)⓪: (名) 用のなくなった物。無用の物。
‐良(ゆ)う為(しゅ)ん: (接尾・不規則) 〜することができる。〜される。主体
にその能力があることを示す。‐りゆん、とは意味が異なる。その項参照。動詞の「連
用形」または「連用形」から末尾の「i」を除いた形に付く。取(とぅ)ゆん[取る]
→取(とぅ)い‐[取り]→取(とぅ)い良(ゆ)う為(しゅ)ん、取(とぅ)良(ゆ)
う為(しゅ)ん[取ることができる]など。
用心(ゆうしん)⓪: (名) 用心。念のためにすること。 @用心(ゆうしん)ぬ為
(たみ)に今尚(なあ)少(いふぇ)え銭(じん)持(むっ)ち行(い)けえ。/用
心のために、もう少しはお金を持って行けよ。
横切(ゆうち)⓪: (名) 小型のおの。手おの。よき。
夜着(ゆうぢ)⓪: (名) どてら。袖のある、厚い綿を入れた広幅の夜具。
与儀(ゆうぢ)⓪: (名) 与儀。 ※与儀(よぎ)は、沖縄市および那覇市の地名。
良(ゆ)う強(ちゅう)⓪: (名) 泡盛を水で割ってかんをすること。また、そのも
の。
良(ゆ)う強(ちゅう)急須(ぢゅうかあ)⓪: (名) 良(ゆ)う強(ちゅう)、を盛
るうつわ。
良(ゆ)う面(ちら)⓪: (名) 次の句で用いる。 @良(ゆ)う面(ちら)あ無(ね
え)ん。/何の益もない。無益な。むだな。 @良(ゆ)う面(ちら)ん無(ねえ)
ん話(はなし)。/何の役にも立たない話。むだ話。
四(ゆう)つぃ@: (名) 四。よっつ。また、四歳。
四(ゆう)つぃい⓪: (名) 四(ゆ)つぃ組(ぐん)、と同じ。
湯漬(ゆうづぃ)きい⓪: (名) 湯づけ。飯に湯をそそいだもの。
四(ゆう)つぃ割(わ)い⓪: (名) 四つ割り。四つに分けること。四(ゆ)ち割(わ)
い、ともいう。
世絶(ゆうて)え⓪: (名) 遊蕩人。遊び人。ごろつき。
淀(ゆうどぅ)⓪: (名) @よど。よどみ。よどむこと。 A立ち止まること。 B
滞在すること。長逗留すること。 @淀(ゆうどぅ)為(しゅ)ん。/長逗留する。
夜伽(ゆうとぅぢ)⓪: (名) @夜伽。夜のつれづれを慰めること。 A出産・看護・
葬式の夜などに、家族・近親の者が集まって、世話・相手などをすること。
夕凪(ゆうどぅり)⓪: (名) 夕なぎ。 *混効験集:坤巻・言語に、夕とれ、よう
とら、とある。 *おもろさうし・530に、ゆうとれ、とある。
結奈(ゆうな)⓪: (名) 植物名。はまぼう。おおはまぼう。しまはまぼう。黄槿。
あおい科の灌木。花は黄色、葉は円形で厚く、農村で食物をのせたり、ちりがみの代
用にしたりする。
結奈(ゆうな)あ広葉(があしゃ)⓪: (名) 結奈(ゆうな)、の葉。かあしゃ、は広
い葉。
夜並(ゆうなあ)び⓪: (名) 夜なべ。夜業。
夜並(ゆうなあ)びい⓪: (名) 夜なべをする場所。夜業の作業場。
麦焦(ゆうぬく)⓪: (名) 麦こがし。砂糖を入れ、粉のままで、または熱湯をそそ
いで練りかためて食べる。
世(ゆう)ぬ先(さち)@: (名) 世間の将来。世の先の意。 @世(ゆう)ぬ先(さ
ち)計(はか)らたる人(っちゅ)や居(うぅ)らん。/未来のことを察知した人は
いない。
湯放(ゆうば)い目(みい)⓪: (名) 石垣の下にある、小さい排水口。ゆばり目の
意。
夕飯(ゆうばん)⓪: (名) 夕飯。夕食。
夕飯折(ゆうばんうう)い⓪: (名) 夕飯時。晩飯時。
夕飯装(ゆうばんすが)い⓪: (名) 夕飯の支度。
夕飯許(ゆうばんびちぇ)え⓪: (名) 夕飯代わり。
夕飯見守(ゆうばんまんじゃ)あ⓪: (名) 宵の明星。金星。夕飯を欲しそうに見る
者の意。見守(まんじゃ)あ星(ぶし)、ともいう。
夕辺(ゆうび)⓪: (名) ゆうべ。昨晩。昨夜。昨日(ちぬう)ぬ夜(ゆる)[きのう
うの夜]は一昨晩の意となる。 *混効験集:乾巻・時候に、ゆふへ、とあり、坤巻・
言語に、よべ、とある。
夕辺(ゆうび)ぬ子(っくぁ)⓪: (名) ふか。さめ類の大形のもの。昨晩の子の意。
夕冷(ゆうふぃじゅ)い⓪: (名) 夕方冷えること。夜になって涼しくなること。
裕福(ゆうふく)⓪: (名) 裕福。富裕なこと。裕福(ゆふく)、ともいう。 @裕福
(ゆうふく)な人(っちゅ)。/裕福な人。
湯風呂(ゆうふる)⓪: (名) ふろ。 @湯風呂(ゆうふる)入(い)ゆん。/ふろ
に入る。
湯風呂賃(ゆうふるちん)⓪: (名) ふろ銭。入浴料。
湯風呂屋(ゆうふるやあ)⓪: (名) ふろ屋。
寄辺(ゆうべえ)⓪: (名) 妾(めかけ)。側(すば)、ともいう。貴人の妾は、御側
(うすば)、という。「よばひ」の転化か。 @寄辺(ゆうべえ)尋(とぅ)めえゆん。
/妾をもらう。
寄辺(ゆうべえ)ん子(ぐぁ)⓪: (名) 妾の子。庶子。寄辺(ゆうべえ)ぬ子(っ
くぁ)、ともいう。
夜回(ゆうまあ)い⓪: (名) 夜警。夜回り。夜、拍子木を打って回り、警戒するこ
と。また、その者。
湯水(ゆうみずぃ)⓪: (名) 湯水。 @湯水(ゆうみずぃ)使(つぃか)ゆんねえ
銭(じん)使(つぃか)ゆん。/湯水を使うように銭を使う。
夜道(ゆうみち)⓪: (名) 夜道。夜道(ゆみち)、と同じ。
読猛(ゆうむう)⓪: (名) @[古]猿。普通には、猿(さある)、という。その項参
照。 A猿のような者。口のとがった者への悪口としていう。
読猛口(ゆうむうぐち)⓪: (名) 猿のような口。とがった口の悪口としていう。
読猛面(ゆうむうづぃら)⓪: (名) 猿のようなつら。口のとがった顔の悪口として
いう。
鶏鶏(ゆうゆう)⓪: (名) 鶏の小児語。
悠々(ゆうゆう)とぅ⓪@: (副) ゆうゆうと。ゆっくり。のんびり。 @悠々(ゆ
うゆう)とぅ為(し)召(み)せえ侍(び)れえ。/ごゆっくりなさいませ。
悠々(ゆうゆう)とぅ似(らあ)しゃん⓪: (形) のんびりしすぎる。のんきすぎる。
気長である。
結(ゆう)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @結う。 @髪(からじ)結(ゆう)ゆん。
/髪を結う。 A縛る。 @言(ぃゆ)る事(くとぅ)聞(ち)かんだらあ結(ゆう)
らりゆんどお。/言うことを聞かないと縛られるぞ。
幽霊(ゆうりい)⓪: (名) 幽霊。死人の霊。着物はわかるが顔はわからず、厚みが
ないとされる。足は特に問題にされない。また、姿がなく声だけのものもある。
幽霊話(ゆうりいばなし)⓪: (名) 幽霊の話。怪談。
硫黄(ゆうわあ)⓪: (名) 硫黄。
硫黄火(ゆうわあびい)⓪: (名) 硫黄が燃える時の青い火。動物を窒息させるため、
蛇の穴などでたく。
硫黄(ゆおお)が島(しま)⓪: (名) 硫黄島(ゆおうじま)。薩摩半島の南にある三
島の一つ。
床(ゆか)@: (名) ゆか。床。家の中の板張りの、畳を敷けるようになっていると
ころ。畳の敷いていない場合には、空床(からゆか)、という。
‐於(ゆ)か: (助) より。老人が言う。意味は、‐於(や)か、と同じ。
良(ゆ)かあ人(っちゅ)@: (感) @御苦労さま。老女が目下の労苦を謝する場合
にいう。 Aいい子ね。おりこうね。女が子供をほめる時にいう。
良(ゆ)かい@: (名) @かなり。相当。主として量についていう。 @錢(じん)
ぬ良(ゆ)かい有(あ)さ。/金が相当あるよ。 @良(ゆ)かいぬ出来(でぃき)。
/相当の収穫。 @良(ゆ)かいな者(むん)。/相当な者。 ➁(接頭)かなりの。
相当の。 @良(ゆ)かい働(はたら)ち[相当な働き]、良(ゆ)かい者(むん)[相
当な者]、良(ゆ)かい其(うっ)さ[相当の量]、銭(じん)良(ゆ)かい溜(だ)
み為(せえ)ん[金を相当ためてある]、良(ゆ)かい損(すん)有(やっ)さあ[大
損だよ]など。
良(ゆ)かい稲(ぃんに)⓪: (名) よくできた稲。
良(ゆ)かい其(うっ)さ@: (名) 相当の量。かなりの量。
良(ゆ)かい芋(ぅんむ)⓪: (名) よくできたさつまいも。
床桁(ゆかぎた)⓪: (名) 床を支えるためにさし渡す細い材木。
夜掛(ゆが)きてぃ@: (副) 夕暮れに。日が暮れて。夕方に。 @夜掛(ゆが)き
てぃ来(くう)わ。/夕方になってから来い。
床下(ゆかしゃ)⓪: (名) 床下。床板の下。
良(ゆ)か人(っちゅ)⓪: (名) 士族。侍(さむれえ)、ともいう。
良(ゆ)か人(っちゅ)ん子(ぐぁ)⓪: (名) 士族の子。 @良(ゆ)か人(っち
ゅ)ん子(ぐぁ)鳩(ほおとぅ)ん子(ぐぁ)。/士族の子は鳩の子のように美しい。
歪(ゆが)⁼ぬん@: (自 ⁼まん、⁼でぃ) ゆがむ。曲がる。歪曲する。よこしまにな
る。
世果報(ゆがふう)@: (名) [世果報]豊年。甘世(あまゆう)、弥勒世(みるくゆ
う)、ともいう。 *おもろさうし・538に、ようかほう、とある。
世果報年(ゆがふうどぅし)@: (名) [世果報年]世果報(ゆがふう)、と同じ。
歪(ゆが)み@: (名) 歪(ゆが)ん、と同じ。
歪(ゆが)み⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) ゆがめる。歪曲させる。
床持(ゆかむ)ち⓪: (名) 根太(ねだ)。床板を支えるためにある、床下の横木。
良(ゆ)か⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) おい茂る。繁茂する。また、(作物が)よ
くできる。よくみのる。 @稲(ぃんに)ぬ良(ゆ)か而居(とお)ん。/稲がよく
みのっている。
良(ゆ)かる⓪: (連体) [文]よき。縁起のよい日。 @今日(ちゅう)ぬ良(ゆ)
かる日(ふぃ)に。[今日のよかる日に]きょうのよき日に。 ※おもろさうしの決ま
り文句である。
世変(ゆが)わい@: (名) 世変(ゆうが)わい、と同じ。
歪(ゆが)ん@: (名) 歪み。歪(ゆが)み、ともいう。
欲(ゆく)⓪: (名) 欲。欲望。おもに悪い意味に用いる。 @欲(ゆく)為(しゅ)
ん。/欲ばる。欲ばったことをする。不当に欲ばって他に被害がおよぶ場合にいう。
@銭(じん)分(わ)きいに欲(ゆく)為(っし)多(うほお)く取(とぅ)たん。
/金を分けるのに、欲ばって多く取った。
横(ゆく)@: (名) 横。たてぃ(縦)の対。また、側方。「横になる(寝る)」には、
長這(ながぼお)い為(しゅ)ん[長々と寝る]などという。
於(ゆ)く⓪: (副) なお。さらに。もっと。一層。 @「御前(ぃやあ)や清(ち
ゅ)らさん。」「御胴(うんぢょ)お於(ゆ)く。」/「おまえは美しい。」「あなたはも
っと。」 @時計(とぅちい)直(のお)さんでぃ為(っし)、於(ゆ)く破(やん)
たん。/時計を直そうとして、かえってこわした。 @子(っくぁ)言(い)い習(な
ら)あし為(っし)、於(ゆ)く悪(わる)く成(な)たん。/子供を教育してなお悪
くなった。
余暇(ゆくぁ)あ⁼しゅん⓪: (他 ⁼さん、⁼ち) 休ませる。動物の働くのを休ませる
場合にいう。
憩(ゆく)い⓪: (名) 休憩。休息。いこい。
行方(ゆくい)@: (名) [文]ゆくえ。 @情(なさ)き有(あ)てぃからや海山
(うみやま)ぬ底(すく)ん、尋(たずぃ)りらな置(う)ちゅみ彼(あ)りが行方
(ゆくい)。[なさけあてからや 海山の底も 尋ねらなおきゆめ あれが行くゑ]愛
情があるからには、彼女のゆくえを海山の底までも尋ねないではおくものか。
憩(ゆく)い所(どぅくる)⓪: (名) 休み所。休憩所。
憩(ゆく)い回(まあ)るう⓪: (名) 休む番。休憩の番。
欲(ゆく)う⓪: (名) 欲張り。欲(ゆうく)う、と同じ。
善(ゆ)くう善(ゆ)くう@: (副) よくよく。つくづく。 @善(ゆ)くう善(ゆ)
くう見(んん)じゅん。/よくよく見る。
横顔(ゆくがう)@: (名) 横顔。 @横顔(ゆくがお)お清(ちゅ)らさんやあ。
/横顔はきれいだねえ。
横考(ゆくがん)@: (名) 誤解。また、邪推。 @横考(ゆくがん)取(とぅ)ゆ
ん。/誤解する。邪推する。
横為(ゆくし)⓪: (名) うそ。いつわり。
横為物言(ゆくしむに)い⓪: (名) うそ。うそごと。うそをつくこと。 @横為物
言(ゆくしむに)いや門(じょお)ぬ上間(うぇえま)ん通(とぅう)らん。/うそ
は門の間も通らない。うそは長続きしない。 @横為物言(ゆくしむに)い為(しゅ)
ん。/うそをつく。
横為物言(ゆくしむに)い為(しゃ)あ⓪: (名) うそつき。うそをつく者。 @横
為物言(ゆくしむに)い為(しゃ)あや盗人(ぬすどぅ)ぬ親(うや)。/うそつきは
泥棒の親。うそつきは泥棒の始め。
横(ゆく)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) @讒言する。中傷する。 A誘う。誘惑す
る。かどわかす。また、横取りする。 @夜(ゆ)ぬ更(ふ)きる迄(までぃ)ん、
何故(ぬが)すぃ思里(うみさとぅ)や、横(ゆく)さりが為(し)ちゃら当(あ)
てぃん無(ね)らん。[よのふけるまでも のがす思里や よこされがしちやら あて
もないらぬ]夜がふけるまでもどうしたことか、思う人は他に誘われたのかゆくえが
わからない。 Bあるべき方向から横にそらす。水の流れなどにもいう。
汚(ゆぐ)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) よごす。きたなくする。
行(ゆ)く末(すぃい)@: (名) [文]行く末。
横倒(ゆくて)え⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @横たえる。横向きに置く。 A(竿
などを)渡す。
横取(ゆくどぅ)い@: (名) 横取り。 @横取(ゆくどぅ)い為(しゅ)ん。/※
動詞化。
翌年(ゆくどぅし)@: (名) 翌年。翌年(なあやあん)、ともいう。
横咽(ゆくぬうでぃい)@: (名) 横咽の意。飲食物を急いで食べた時にむせるとこ
ろ。 @横咽(ゆくぬうでぃい)んかい入而居(いっちょお)ん。/食物が気管に入
ってむせる。
欲(ゆく)ぬ股(また)⓪: (名) 欲の股の意。次の句でいう。 @欲(ゆく)の股
(また)裂(さ)きゆん。/欲ばりすぎて大損をする。
夜来無(ゆくね)え⓪: (名) 宵やみ。月の出のおそい晩の暗いこと。
夜来無(ゆくね)え暗芯(ぐらしん)⓪: (名) 宵やみ。月の出のおそい晩の暗いこ
と。
夜来無(ゆくね)え月夜(づぃちゅう)⓪: (名) 宵月夜。夕月夜。宵の間だけの月
夜。上弦の月の夜。
夜来無(ゆくね)え眠(にいぶ)い⓪: (名) 宵の口から眠たがること。 @夜来無
(ゆくね)え眠い(にいぶ)い為(しゅ)ん。/※動詞化。
夜来無(ゆくね)え眠(にいぶ)やあ⓪: (名) 宵の口から眠たがる者。子供などに
ついていう。
横走(ゆくば)い@: (名) 横ばしり。横に行くこと。わきへそれること。蛇口から
水がわきへそれる場合などをいう。 Aまっすぐ家へ帰らずによからぬ所へ行くこと。
よからぬわき道をすること。 @横走(ゆくば)い為(しゅ)ん。/※動詞化。
横目(ゆくみ)⓪: (名) [横目]役名。目付役。監視役。大和横目(やまとぅゆく
み)、荻横目(うぅうぢゆくみ)、津口(つぃぐちゆくみ)などがある。
横目(ゆくみ)@: (名) わき見。よそ見。
横水(ゆくみずぃ)@: (名) 横に引いた水。田などで、水の流れから直角の方向に
引いた水。
横道(ゆくみち)⓪: (名) @横道。わき道。支道。また、方向違いの道。 Aわき
道。邪道。
四小盛(ゆくむい)@: (名) 銭400文。8厘に当たる。銭(じん)、の項参照。
横物言(ゆくむに)い@: (名) 顧みて他を言うこと。相手の問いにまっすぐ答えず
に、はぐらかすこと。 @横物言(ゆくむに)い為(しゅ)ん。/※動詞化。
横物言(ゆくむぬい)い@: (名) 横物言(ゆくむに)い、と同じ。
横破(ゆくや)い@: (名) (着物などの)かぎざき。横破りの意。
能(ゆ)く能(ゆ)く⓪: (名) [新?]よくよく。余程の。万やむをえない場合。
@能(ゆ)く能(ゆ)くぬ事(くとぅ)。/よくよくのこと。
憩(ゆく)⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) @休む。休息する。いこう。 A横になっ
て休む。寝る。また、病臥する。 *混効験集:坤巻・言語に、ゆこふ、とある。
汚(ゆぐ)り@: (名) よごれ。よごれたところ。
汚(ゆぐ)り⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) よごれる。きたなくなる。
於(ゆ)くん⓪: (副) さらに。なお。もっと。一層。 @於(ゆ)くん清(ちゅ)
らさん。/一層美しい。
世甲斐(ゆげえ)ねえ@適(かな)あん⓪: (句) @力が弱い。無力である。力がな
い。 @世甲斐(ゆげえ)ねえ適(かな)あん者(むん)。/力のないもの。 A力も
ないくせに。 @世甲斐(ゆげえ)ねえ適(かな)あん前成(めえな)い成(な)い
為(っし)、引(ふぃ)っ込(く)どおり。/力もないくせにでしゃばって、引っこん
でいろ。
四回(ゆけえん)@: (名) 四回。四度。
与座(ゆざ)⓪: (名) 与座。 ※与座(よざ)は、島尻郡八重瀬町の地名。
与座岳(ゆざだき)⓪: (名) 与座岳。島尻郡にある山の名。
揺(ゆ)さ揺(ゆ)さ@: (副) ごたごた。事が起こって落ち着かないさま。 @揺
(ゆ)さ揺(ゆ)さ為居(しょお)ん。/ごたごたしている。
夕去(ゆさ)んでぃ⓪: (名) 夕方。夕暮れ。日暮れ時。
夕去(ゆさ)んでぃ明篝(あかがい)⓪: (名) 夕去(ゆさ)んでぃ明(あけ)えい、
と同じ。
夕去(ゆさ)んでぃ明(あけ)え⓪: (名) 夕去(ゆさ)んでぃ明(あけ)えい、と
同じ。
夕去(ゆさ)んでぃ明(あけ)えい⓪: (名) 夕焼け。
夕去(ゆさ)んでぃ花(ばな)⓪: (名) 植物名。おしろいばな。夕化粧。紅・白・
紫などの花が漏斗状に咲く。
夕去(ゆさ)んでぃ市場(まち)⓪: (名) 宵市。夕方に立つ市。魚市は朝のところ
が多いが、首里は海がない関係で夕方立つ。 @豚小市場(ぅわあぐぁあまち)[豚市]、
鶏市場(とぅいまち)[鶏市]など、多くが日暮れころに始まる。
良(ゆ)し悪(あ)し⓪: (名) よしあし。善悪。可否。 @良(ゆ)し悪(あ)し
ん分(わ)からん。/よしあしもわからない。 @良(ゆ)し悪(あ)しぬ返事(ふ
ぃじ)早(ふぇえ)く為(っし)呉(くぃ)りよお。/可否の返事を早くしてくれよ。
寄(ゆ)し事(ぐとぅ)@: (名) 教訓。忠告。 @天(てぃん)ぬ群(ぶ)り
星(ぶし)や読(ゆ)みわ読(ゆ)まりゆい、親(うや)ぬ寄(ゆ)し事(ぐとぅ)
や読(ゆ)みん成(な)らん。[天のぶり星や 読めば読まれゆい 親の寄せ事や 読
みもならぬ]天の群星は数えれば数えられるが、親の教訓は数えることができない。
寄(ゆ)し豆腐(どおふ)⓪: おぼろ豆腐(料理名)。
止(ゆ)し⁼ぬん⓪: (自 ⁼まん、⁼でぃ) @止まる。立ち止まる。とどまる。 @急
(いす)ぐ道(みち)止(ゆ)しでぃ見(み)る程(ふどぅ)ん倦(あ)かん、内兼
久山(うちがにくやま)ぬ櫨(はじ)ぬ紅葉(むみじ)。[急ぐ道よしで 見る程もあ
かぬ 内兼久山の はじの紅葉]急ぐ道を立ち止まっていつまでも見てもあきない内
兼久山のはぜの紅葉。 ※紅葉(むみじ)、の項参照。 @定(さだ)またる事(くと
ぅ)ぬ今尚(にゃ)止(ゆ)しまりみ。[定またる事の にやよしまれめ(孝行之巻)]
定まった運命がもはやとどまることができようか。 Aさしひかえる。思いとどまる。
しんぼうする。 @止(ゆ)すぃでぃ止(ゆ)すぃみらん恋(くい)ぬ習(なれ)や。
/[文]おさえてもおさえられない恋のことだから。
夜中(ゆじゅう)⓪: (名) 夜中。夜っぴて。夜通し。
寄(ゆ)し⁼ゆん@: (名) (他 ⁼らん、⁼てぃ) @寄せる。 @綱(つぃな)寄(ゆ)
しゆん。/(綱引きで双方が)双方の綱を互いに近付け合う。つぃなふぃち(綱引き)
の項参照。 A忠告する。 @彼(あ)りんかい寄(ゆ)しゆん。/彼に忠告する。
@親寄(うやゆ)し子寄(っくぁゆ)し[親寄せ子寄せ]親が教えたり、子が教えた
り。
寄(ゆ)しり⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 参る。参上する。訪問する。伺候する。
身分の上の人の家へ伺う。 @寄(ゆ)しり遣侍(やび)びら。/ごめん下さい。貴
人の邸宅で案内を請う時のあいさつ。 *混効験集:乾巻・言語に、よしろて、とあ
る。
他所(ゆす)@: (名) [与所]よそ。よその場所。また、よその人。他人。 @我
(わ)が身(み)抓(つぃ)でぃ見(ん)ちどぅ他所(ゆす)ぬ上(ぅうぃ)や知(し)
ゆる、無理(むり)為(すぃ)るな浮世(うちゆ)情(なさ)き許(びけい)。[我身
つで見ちど 与所の上や知ゆる 無理するな浮世 なさけばかり]わが身をつねって
人の身の上を知る。無理をするな、浮世は情だけで結ばれている。
夜過(ゆすぃ)が@: (名) [文]よもすがら。終夜。一晩中。 @冬(ふゆ)ぬ夜
(ゆ)ぬ夜過(ゆすぃ)が互(たげ)に語遣侍(かたやび)ら。[冬の夜のよすが 互
にかたやべら(執心鐘入)]冬の夜の夜もすがら互いに語りましょう。 ※執心鐘入(し
ゅうしんかねいり)は、玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)作の組踊である。
夜静(ゆすぃじ)み@: (名) [文]夜のしじま。夜の静けさ。 @夜静(ゆすぃじ)
みが成(な)りば、あ、居(いぃ)ち居(うぅ)らりらん、玉黄金使(たまくがにつ
ぃけ)ぬ今(にゃ)来(ちゅ)らとぅ思(み)ば。[よすずみがなれば あゐち居られ
らぬ 玉黄金使の にや来ゆらとめば]夜のしじまが訪れると、ああ、じっとしてい
られない、恋しい方からの招きがもうすぐ来ると思うと。 *おもろさうし・367
に、よすつめ、とある。
濯(ゆすぃ)⁼じゅん@: (他 ⁼がん、⁼じ) ゆすぐ。ゆり動かして洗う。
濯瓶(ゆすぃびん)⓪: (名) 錫製の器の名。形はとっくり[徳利(とぅっくい)]に
似て、とっくりよりやや口が大きい。祭祀や婚礼などの時には酒を入れる。
四隅(ゆすぃみ)@: (名) 四隅。四方の隅。
四隅(ゆすぃみ)⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @止まらせる。立ち止まらせる。 ➁
引き止める。思いとどまらせる。
譲(ゆずぃ)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) 譲る。譲渡する。また、譲歩する。また、
(土地・財産などを)売り渡す。
譲(ゆずぃ)り@: (名) 親などから譲り受けたもの。遺産・遺業・遺伝した性質な
ど。
装(ゆすふぃ)ちぬ御門(うじょお)@: (名) [よそへちのおぢやう・右掖門]首
里城の門の名。御城(うぐすぃく)、の項参照。 *混効験集:乾巻・家屋に、よそへ
ちのおちやう、とある。
余所見(ゆすみ)⓪: (名) よそ目。人目。他人に見られること。 @余所見(ゆす
み)間処(まど)計(はか)てぃ忍(しぬ)でぃ出参(いも)り。[与所目まどはかて
忍でい参れ]人目のすきをうかがって忍んでいらっしゃい。
余財(ゆぜえ)@: (名) 余財。余裕のある財産。
余財持(ゆぜえむ)ち@: (名) 財産家。金満家。金持ち。
巫女(ゆた)@: (名) 巫女。いちこ。うらないを業とし、神を祭り、生霊死霊の口
寄せを行う女。「いたこ」(奥羽地方の巫女)と関係ある語か。 @「juta」と「itako」
発音上は近接している。語源は私にはどうしても分からない。
枝(ゆだ)@: (名) 枝。枝(いぃだ)、ともいう。 *おもろさうし・281に、ゆ
だ、とある。
涎(ゆだい)@: (名) よだれ。 @涎(ゆだい)垂(だ)ら垂(だ)ら。/よだれ
をたらたら。 @涎(ゆだい)引(ふぃ)ちゅん。/食物がくさって糸を引く。
涎口上(ゆだいくうじょお)@: (名) 子供がよだれをたらしてしゃべること。また、
転じて、おのながいつまでもむだ口をきくこと。 @涎口上(ゆだいくうじょお)為
(しゅ)ん。/※動詞化。
豊(ゆた)か⓪: (名) 豊か。豊富。富裕。 @暮(く)らし方(がた)ぬ豊(ゆた)
か有(や)ん。/暮らしが豊かだ。 @豊(ゆた)かな暮(く)らし。/豊かな暮ら
し。
良(ゆ)たしゃん⓪: (形) @よい。いい。よろしい。良好である。善良である。 @
良(ゆ)たしゃ悪(わっ)さ。/よしあし。 ➁よい。よろしい。承知・許可の意に
も、辞退の意にも用いる。 @良(ゆ)たしゃ良(ゆ)たしゃ。/よしよし。 @良
(ゆ)たしゃ遣侍(やびい)ん。/よろしゅうございます。
枝血(ゆだち)@: (名) 末裔。傍系。分家筋。(枝系の意か)本(むうとぅ)、に対
する。
枝着(ゆだつぃ)@: (名) 胸かけ。山原地方の婦人が、着物の上に首から掛けて胸
をおおうもの。 @我(わ)が枝着(ゆだつぃ)外(はじ)てぃ里(さとぅ)に打(う)
ち着(く)してぃ、面影(うむかぢ)ぬ立(た)たば我(わ)胸(んに)とぅ思(む)
り。[わがゆだつはづて 里に打着せて 俤の立たば 我胸ともれ]わたしの枝着(ゆ
だつぃ)、を脱いでわが恋人に着せておいて、わたしを思い出した時には、それをわた
しの胸と思って下さい。
枝葉(ゆだふぁあ)@: (名) 枝葉。枝葉(いぃだふぁ)、ともいう。
揺(ゆ)た目(み)⁼ちゅん⓪: (自 ⁼かん、⁼ち) ゆらゆらと動揺する。揺れ動く。
ゆらめく。 @肝(ちむ)ぬ揺(ゆ)た目(み)ちゅん。/心が動揺する。 *混効
験集:坤巻・言語に、よためかち、とある。
枝持(ゆだむ)ち@: (名) 枝ぶり。枝持(いぃだ)ち、ともいう。
巫女(ゆた)物言(むに)い⓪: (名) ゆた(巫女)の言うような迷信的なことば。
御幣かつぎ。
巫女(ゆた)物言(むぬい)い@: (名) 巫女(ゆた)物言(むに)い、と同じ。
揺(ゆ)た揺(ゆ)た@: (副) ゆらゆら。ゆれ動くさま。
油断(ゆだん)⓪: (名) 油断。また、怠慢。 @活計(くぁっちい)為(さ)あ油
断(ゆだん)為(しゅ)な。/(諺)御馳走になったら油断するな。また、御馳走に
なったら働け。 @油断(ゆだん)為居(しょお)てぃ同(いぃ)ぬ手間(てぃま)
い。/なまけていて同じ賃金をもらえるか。
油断足(ゆだんたあ)り⓪: (名) 怠慢。なまけること。
雪(ゆち)@: (名) [雪]あられ。雪は降らないから、韻文などに雪とあるのもあ
られをさす。 *混効験集:乾巻・飲食に、ゆき、とある。
余計(ゆちい)⓪: (名) 余分。余計。 @余計(ゆちい)な事(くとぅ)。/余計な
こと。 @余計(ゆちい)な物(むん)。/余分のもの。
余計端(ゆちいふぁ)⓪: (名) 余裕。金、消費する物などに余裕があること。 @
五十(ぐんじゅう)ぬ余計端(ゆちいふぁ)ん無(ねえ)らん。/一厘の余裕もない。
余計(ゆちい)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) 倹約して余裕を出す。余裕を残す。 @
一食(ちょおしい)余計(ゆちい)ゆん。/一食分の余裕を出す。
裕蓄(ゆちく)⓪: (名) 豊か。富裕。 @裕蓄(ゆちく)な者(むん)。/富裕な者。
@裕蓄(ゆちく)に。/豊かに。 @裕蓄(ゆちく)に育(すだ)てぃゆん。/何不
自由なく育てる。
余付(ゆち)さん⓪: (形) 余裕がある。ゆったりしている。ゆとりがある。たっぷ
りしている。心にも物質にもいう。 @此(く)ぬ御帯(ううべ)え余付(ゆち)さ
ん。/この帯は長さがゆったりしている。 @暮(く)らしぬ余付(ゆち)く成(な)
ゆん。/暮らしにゆとりができる。
雪霜(ゆちしむ)⓪: (名) あられや冷雨。
余付(ゆち)ってえん@: (副)ゆったりと。ゆうゆうと。余裕綽々と。余付(ゆち)
余付(ゆち)いとぅ、ともいう。 @余付(ゆち)ってえん為居(しょお)ん。/ゆ
ったりとしている。
寄(ゆ)ちゃ@: (名) 年配の意。老人について、年がいもなくという意の場合に用
いる。慣用句のほかは、単独では用いない。複合語では、@寄(ゆ)ちゃぬ者(むん)
[年配者]、彼(あ)ぬ寄(ゆ)ちゃ[あの年]、など。 @寄(ゆ)ちゃあ無(ねえ)
ん。/年がいもなく。
行合(ゆちゃ)あ⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) (心が)合う。また、(境遇などに)
しっくり合う。 @肝(ちむ)ぬ行合(ゆちゃ)あゆん。/イ・心が合う。気が合う。
ロ・心がなごむ。機嫌がよくなる。
寄(ゆ)ちゃぬ者(むん)@: (名) 年とった者。年とって思慮あるはずの者。年配
の人。 @寄(ゆ)ちゃぬ者(むん)出(ぃん)じ而居(とお)てぃ。/いい年をし
ながら。
四(ゆ)つぃ@・ (名) 時刻のよつ。午前午後の10時。
四(ゆ)つぃ足(あし)@: (名) 四つ足。四足獣。主として牛・馬・豚などの家畜
をいう。
四(ゆ)つぃ交叉(あじまあ)@: (名) 四つ角。十字路。風回(かじまや)あ、と
もいう。
四(ゆ)つぃ組(ぐん)⓪: (名) 祝いなどの時の正式のお膳。飯・汁・御手引(う
てぃび)ち・酢の物の四種類が揃ったごちそう。四つ組の意。くわしくは、四(ゆ)
つぃ組(ぐん)ぬ御振舞(うふるめ)え、という。四(ゆ)うつぃい、ともいう。
四(ゆ)つぃ竹(だき)@: (名) 四つ竹。竹製のカスタネット。両手に竹片を各二
枚ずつ持ち、手のひらを開閉し打ち鳴らして踊る。 @打(う)ち鳴(な)らし鳴(な)
らし四(ゆ)つぃ竹(だき)や鳴(な)らち、今日(きゆ)や御座(うざ)出(ぃん)
じてぃ遊(あすぃ)ぶ嬉(うり)しゃ。[打ち鳴らし鳴らし 四つ竹や鳴らち 今日や
御座出ぢて 遊ぶうれしや(港原節)]四つ竹を大いに打ち鳴らして、お座敷を出て踊
るきょうのうれしさよ。
四(ゆ)つぃぬ御美拝(うにゅふぇえ)⓪: (名) 御美拝(うにゅふぇえ)、の項参照。
余付目(ゆつぃみ)⓪: (名) 余裕。(物質的な、また精神的な)ゆとり。 @余付目
(ゆつぃみ)ぬ無(ねえ)らん。/余裕がない。 @余付目(ゆつぃみ)付(つぃ)
きゆん。/ゆとりを持たせる。
夜詰(ゆづぃ)み⓪: (名) 夜詰め。宿直。夜勤。
夜露(ゆつぃゆ)⓪: (名) 夜露。 *おもろさうし・808に、ようつゆ、とある。
余付余付(ゆつぃゆつぃ)いとぅ⓪@: (副) ゆうゆうと。余裕綽々と。ゆったりと。
余付(ゆち)ってえん、ともいう。
四(ゆ)つぃ割(わ)い⓪: (名) 四(ゆ)うつぃ割(わ)い、と同じ。
四日(ゆっか)@: (名) よっか。月の四番目の日。また、一日の四倍。
四日地炉(ゆっかじいる)@: (名) [四日地炉]子供が生まれて四日目に行う祝宴。
その日は厄日とされるので、親類・知人・隣人などを招いてごちそうし、歌舞音曲、
組踊りの朗読などしてにぎやかに徹夜した。地炉(じいる)、はその項参照。
四日(ゆっか)ぬ日(ふぃい)⓪: (名) 旧暦5月4日。五月(ぐんぐぁち)四日(ゆ
っか)ぬ日(ふぃい)、ともいう、一年中で最大の厄日というので、子供に元気をつけ、
喜ばすため、各家庭で玩具を買って子供に与える。そのため玩具市が立つ。幼児には、
起上(うっち)り子法師(くぶし)[起き上がり子法師]、盤振(ばんばた)あ[振っ
て鳴らす小さいつづみ]など、大きい男の子には、たち(太刀)、半頭(はあつぃぶら)
あ[お面]、張々馬小(ちゃんちゃんぅんまぐぁあ)[チャンチャンとなる馬の玩具]
など、女の子には、紙雛(うめんとぅう)[紙人形]や紙雛箱(うめんとぅうばく)[紙
人形箱]など、いろいろなものを与える。各家庭では、巻餅(ちんびん)、平平(ぽお
ぽお)、などのごちそうを作る。また、那覇ではこの日、爬龍(はありい)[ペーロン⁼
爬龍船競争]が催される。
夜越(ゆっくぁ)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) (日を)暮れさせる。道中や仕事な
かばなどで日が暮れる場合にいう。 @人(っちゅ)ぬ家(やあ)居(う)てぃ夜(ゆ
う)夜越(ゆっくぁ)ちゃん。/人の家で、日が暮れてしまった。
世冨慶(ゆっくぃ)⓪: (名) 世富慶。 ※世冨慶(よふけ)は、名護市の地名。「世
冨慶」が正しい表記のようである。
夜越(ゆっくぃ)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) (日が)暮れる。 @夜(ゆう)夜
越(ゆっくぃ)ゆん。/日が暮れる。「日(ふぃい)が〜」とはいわずに、「夜(ゆう)、
が暮れる」という。
四人(ゆったい)@: (名) よったり。四人。
揺(ゆ)ったい加(くぁ)ったい⓪: (副) 桶・池・容器などの中で液体が揺れ動い
て、音を発するさま。たぷたぷ。 @揺(ゆ)ったい加(くぁ)ったい為(しゅ)ん。
/※動詞化。
行来(ゆっちゃ)い@: (名) [文]往復。行き帰り。 @畑(はる)ぬ行来(ゆっ
ちゃ)いに〜[原の行きやひに〜(銘苅子)]畑の往復に〜。 ※銘苅子(めかるし)
は、玉城朝薫(たまぐすくちょうくん)作の組踊である。
零(ゆてぃ)返(けえ)ら⁼しゅん@: (自 ⁼さん、⁼ち) どっと押し寄せる。夕立・
大量の水などがどっと押し寄せる場合にいう。 @大雨(うふあみ)ぬ零(ゆてぃ)
返(けえ)らしゅん。/大雨がどつと押し寄せる。
茹(ゆ)でぃ汁(じる)⓪: (名) ゆで汁。うで汁。
茹(ゆ)でぃ蛸(だく)⓪: (名) ゆでだこ。
茹(ゆ)でぃ卵(たまぐ)⓪: (名) [新]ゆで卵。
零(ゆてぃ)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) こぼす。誤ってまたは故意に水などを容
器からこぼす。
茹(ゆ)でぃ⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) ゆでる。うでる。
零(ゆてぃ)り⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) (容器から液体などが)こぼれる。
四年(ゆとぅ)@: (名) @四年。よとせ。 ➁一昨昨年。おととしの前の年。四年
前の意。
淀(ゆどぅ)⁼ぬん⓪: (自 ⁼まん、⁼でぃ) @よどむ。(水が)とどこおる。 A立
ち止まる。また、とどまる。一箇所に長逗留する。 *混効験集:坤巻・言語に、よ
としよわちへ、よとむ、よどむ、とある。
夜泊(ゆどぅま)い日泊(ふぃどぅま)い@: (名) たびたび泊ること。夜泊り日泊
りの意。 @夜泊(ゆどぅま)い日泊(ふぃどぅま)い為(しゅ)ん。/たびたび泊
る。 @夜泊(ゆどぅま)い日泊(ふぃどぅま)いぬ多(うふ)さん。/たびたび泊
ることが多い。
淀(ゆどぅ)み⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @(水を)よどます。 Aとどまらす。
引き止める。滞在させる。
与那(ゆな)@: (名) 与那。 ※与那(よな)は、国頭郡国頭村の地名。
米・砂(ゆな)‐: (接頭) @米の。米笊(ゆなばあきい)[米を入れるざる]など。
A砂の。砂利の。砂道(ゆなみち)[砂の道]など。与那原、与那国、与那城、などの
地名の、与那(ゆな)、も砂の意と思われる。
夜長耐(ゆながた)⓪: (名) 終夜。一晩中。夜通し。 *混効験集:乾巻・時候に、
よながと、とある。
夜長耐(ゆながた)最長耐(さながた)@: (名) 一晩中。夜通し。 @さあさ夜長
耐(ゆながた)最長耐(さながた)吾(わん)立(た)てぃてぃ、畜生者(ちくしょ
おむん)。[さあさ 夜ながたさながた 我身立てて畜生者(かまやしな節)]サーサ(は
やし)、一晩中わたしに立ちんぼをさせて待たせて、ひどい人。遊女が客を恨んでいう
文句。
世名城(ゆなぐすぃく)⓪: (名) 世名城。 ※世名城(よなぐすく)は、島尻郡八
重瀬町の地名。
与那城(ゆなぐすぃく)⓪: (名) 与那城。 ※与那城(よなぐすく)は、中頭郡西
原町の地名。与那城(よなしろ)は、うるま市の地名。砂(ゆな)、の項参照。 *お
もろさうし・1042に、よなくすく、とある。
与那国(ゆなぐに)@: (名) 与那国島。八重山群島の島の名。琉球列島の西端の島。
※与那国(よなぐに)。与那国島は島全体が八重山郡与那国町である。砂(ゆな)、の
項参照。
米笊(ゆなばあきい)⓪: (名) 米などを入れる、密に編んだざる。
与那原(ゆなばる)⓪: (名) 与那原。 ※与那原(よなばる)は、島尻郡与那原町
の地名。与那原町はもともと知念間切であったが、南城市には属していない。知念高
校は与那原町にある。砂(ゆな)、の項参照。 *おもろさうし・648に、よなはる、
とある。
与那原真至高(ゆなばるまじくん)⓪: (名) 魚名。鯛の一種。美味で第一等の魚で
ある。
与那覇(ゆなふぁ)⓪: (名) 与那覇。 ※与那覇(よなは)は、島尻郡南風原町お
よび宮古島市下地の地名。 *おもろさうし・29に、よなは、とある。
与那覇岳(ゆなふぁだき)⓪: (名) 与那覇岳。国頭地方にある山の名。
与那覇堂(ゆなふぁどお)⓪: (名) 与那覇堂。 ※与那覇堂(よなはどう)は、那
覇市首里にあった地名。
夜中(ゆなか)⓪: (名) 夜中。夜半。深夜。
夜中戻(ゆなかむどぅ)い⓪: (名) @夜中に帰ること。 A遊郭で夜を明かさずに、
夜中に家に帰ること。
米酢(ゆなじ)⓪: (名) 麻・芭蕉布などの洗濯に用いる液。米酢の意。重湯・かゆ
などを腐らせ、残飯あるいは米のとぎじるなどを加えて作る。その酸味により、麻・
芭蕉布が光沢よく涼しく晒される。米酢(ゆなじ)、のかわりに、酢喰為(すぃいくぁ
あしゃ)あ[橘の一種]の汁を用いることもある。
四男(ゆなん)@: (名) 四男。第四番目の男の子。
四七日(ゆなんか)@: (名) 四七日。死後28日目に営む法事。
与那嶺(ゆなんみ)⓪: (名) 与那嶺。 ※与那嶺(よなみね)は、国頭郡今帰仁村
の地名。
米・砂(ゆに)@: (名) @米。 A砂。砂(すぃな)、の雅語。 *混効験集:乾巻・
飲食に、よね ゆき、とある。
米(ゆに)ぬ御祝(ういうぇ)え@: (名) 米(ゆに)ぬ御祝(うゆうぇ)え、と同
じ。
米(ゆに)ぬ御祝(うゆうぇ)え@: (名) 米寿の祝。斗掻(とおか)ち御祝(うゆ
うぇ)え、と同じ。
世(ゆ)ぬ中(なか)⓪@: (名) 世の中。世間。
世(ゆ)ぬ主(ぬし)@: (名) [文]もと一国の元首の意だが、後に一城の主すな
わち按司(あじ)にいうようになった。 @出様来(でぃよおちゃ)る者(むぬ)や
島尻(しまじり)ぬ世(ゆ)ぬ主(ぬし)八重瀬(いぇえじ)ぬ按司(あじ)[出様ち
やる者や 島尻の世の主 八重瀬の按司(忠臣身替)]まかり出た者は島尻の城主であ
る八重瀬の按司。 ※忠臣身替(ちゅうしんみがわり)は、辺土名親雲上(へんとな
ぺえちん)作の組踊である。 *おもろさうし・459に、世のぬし、とある。
読(ゆ)⁼ぬん⓪: (他 ⁼まん、⁼でぃ) @読む。 @書物(しゅむつぃ)読(ゆ)ぬ
ん。/本を読む。 A数える。 @天(てぃん)ぬ群(ぶ)り星(ぶし)や読(ゆ)
みわ読(ゆ)まりゆい、親(うや)ぬ寄(ゆ)し事(ぐとぅ)や読(ゆ)みん成(な)
らん。[天のぶり星や 読めば読まれゆい 親の寄せ事や 読みもならぬ]天の群星は
数えれば数えられるが、親の教訓は数えることができない。 Bしゃべる。 @物(む
ぬ)読(ゆ)ぬん。/しゃべる。 C詠む。 @歌(うた)読(ゆ)ぬん。/歌を作
る。
泥(ゆび)@: (名) 泥田(ゆびた)、と同じ。
呼(ゆ)び出(ぃん)じゃ⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) 呼び出す。
呼(ゆ)び揃(すら)あ⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) 呼び集める。召集する。
泥田(ゆびた)@: (名) 泥田。泥(ゆび)、ともいう。
痩(ゆび)⁼ちゅん⓪: (自 ⁼かん、⁼ち) やせる。そげる。 @肉(しし)ぬ痩(ゆ
び)ちゅん。/肉が落ちる。人にもいうが、家畜ことに馬などによくいう。
呼(ゆ)び戻(むどぅ)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) 呼び戻す。呼び帰す。召還す
る。
呼(ゆ)び寄(ゆ)し⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) 呼び寄せる。
脇腹(ゆふぁら)⓪: (名) [文]わきばら。口語は、脇腹(よおら)。 @珞仏(ら
くぶつぃ)ぬ御帯(みうび)脇腹(ゆふぁら)押(う)し回(まわ)ち、首里愛(し
ゅんじゃな)し前出(めで)いでぃ吾(わね)先立(さだ)ら。[らくぶつの御帯 よ
わらおし廻ち 首里ぎやなしみやだい でわないさだら]三司官の大帯を腰にしめて、
首里王府の御奉公に、さあわたしは先がけしよう。
夜半(ゆふぁん)⓪: (名) 夜半(やふぁん)、と同じ。
饒平名(ゆふぃな)⓪: (名) 饒平名。 ※饒平名(よへな)は、名護市の地名。屋
我地島の南部である。
世経(ゆふぃ)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) [古] 身請けする。普通は、胴代(ど
ぅしる)入(い)りゆん[身のしろ金を払う]という。
裕福(ゆふく)⓪: (名) 裕福(ゆうふく)、と同じ。
世誇(ゆぶく)い@: (名) 首里城の建物の名。御城(うぐすぃく)、の項参照。 *
混効験集:乾巻・家屋に、よぼこり、とある。 *おもろさうし・1341に、よほ
こり、とある。
余程(ゆふどぅ)@: (名) 余程。大分。 @余程(ゆふどぅ)好(ま)し成而居(な
とお)ん。/大分よくなった。 @余程(ゆふどぅ)ぬ事(くとぅ)。/よほどのこと。
呼(ゆ)⁼ぶん@: (他 ⁼ばん、⁼でぃ) @呼ぶ。声を立てて呼ぶ。 A呼ぶ。使い・
手紙などで人を呼ぶ。称するの意では、言(ぃゆ)ん、を用いる。 B(女郎を)買
う。 @呼(ゆ)ばりゆん。/(女郎が)客に買われる。
四方盆(ゆほおぶん)⓪: (名) [四方盆]さかずきをのせる四角の台。さかずき台。
夕間暮(ゆまんぐぃ)い@: (名) 夕まぐれ。夕去(ゆさん)でぃ、などの語に比べ、
一種の寂寥感のある語。 *混効験集:乾巻・時候に、ゆふまくれ、ゆまんぐい、と
あり、坤巻・時候に、ゆまんぐい、とある。
読(ゆ)み⓪: (名・接尾) 織機の筬[おさ、解(ふどぅ)ち]の粗密をあらわし、
同時に、経糸の密度(布の地合い)を示す語。織りの細かさ。おさ羽40枚を、ちゅ
ゆみ(一読み)とする。1枚の間に経糸2本を通すので、一読(ちゅゆ)み、は経糸
80本である。ななゆみ(七読み)から、はてえん(二十読み)まである。解(ふど
ぅ)ち、の項参照。 @読(ゆ)み入而居(いっちょお)ん。/布の地合いが密であ
る。織りが細かい。 ※読(よ)み、はおもろさうしにも見える語である。
弓(ゆみ)⓪: (名) 弓。武器の名。 @弓(ゆみ)ん射矢(いや)ん取(とぅ)ら
ん。/弓も矢も取らない。少しも謀叛の心はない。謀叛の心のない者が疑われた場合
にいう。 *おもろさうし・524に、ゆみ、とある。
嫁(ゆみ)@: (名) 嫁。息子の妻。嫁した女。その敬語は、親嫁(ぅうぇえゆみ)。
@嫁(ゆみ)成(な)しゅん。/嫁にやる。 @嫁(ゆみ)取(とぅ)ゆん。/嫁を
もらう。
嫁炙(ゆみいび)らあ⓪: (名) [新?]嫁をいじめる者。嫁いびりするしゅうとめ。
夜道(ゆみち)⓪: (名) 夜道。夜道(ゆうみち)、ともいう。
嫁取(ゆみどぅ)い婿取(むくどぅ)い⓪: (副) 嫁にやったり婿にもらったりする
さま。 @嫁取(ゆみどぅ)い婿取(むくどぅ)い為(しゅ)ん。/あの家と嫁をや
ったり婿をもらったりする。 @嫁取(ゆみどぅ)い婿取(むくどぅ)い為(しゅ)
る仲(なあか)。/嫁にやったり婿をもらったりする間柄。
弓張(ゆみは)い⓪: (名) 弓張りぢょうちん。 ※弓張りぢょうちん、とは提灯に
竹製の弓のような取っ手をつけたものらしい。
弓(ゆみ)ぬ射矢(いや)⓪: (名) 弓の矢。いや、は矢。
弓矢(ゆみや)⓪: (名) 弓矢。弓と矢。
四方(ゆむ)@: (名) [文]よも。四方。 @四方(ゆむ)ぬ景色(ちしち)ぬ面
白(うむしる)や。[四方の景色の面白や(四季口説)]四方の景色のおもしろや。
読(ゆ)む‐: (接頭) 悪罵・嫌悪の意を表す接頭辞。いやな。〜め。 @読(ゆ)
む女(うぃなぐ)[あま。女をののしっていう語]、読(ゆ)む鳥(どぅい)[鳥め]な
ど。読(ゆ)ん、の項参照。 ※読(ゆ)ぬん、には、おしゃべりをする、悪口をい
うなどの意味があり、それから派生した語と思われる。
読(ゆ)む女(うぃなぐ)⓪: (名) あま。女め。女をののしっていう語。
読(ゆ)む首(くび)⓪: (名) 首の卑語。首ったま。 @玉村(たまむら)ぬ按司
(あじ)ぬ御代継(みゆつぃ)ぢぬ思(うみ)ん子(ぐぁ)己(うが)が読(ゆ)む
首(くび)や御望(うぬず)みゆで物(むぬ)、急(いす)ぢ首(くび)拭(すす)て
ぃ出(でぃ)よおり出(でぃ)よおり。[玉村の按司の 御代継の思子 おががよも首
や お望みよだいもの 急ぎ首そそて でやうれでやうれ(忠臣身替)]玉村の按司の
代つぎの御子がおまえの首をお望みだから、急いで首をふいて出てこい。 ※忠臣身
替(ちゅうしんみがわり)は、辺土名親雲上(へんとなぺえちん)作の組踊である。
読(ゆ)む面(づぃら)醜(みっくぇ)え⓪: (名) たまらなくかわいい顔。あまり
かわいいのでわざと「にくい顔め」のように言ったもの。
読(ゆ)む鳥(どぅい)⓪: (名) 鳥め。鳥をののしっていう語。読(ゆ)む鳥(ど
ぅや)あ、ともいう。 A[古]雀。 *混効験集:坤巻・気形に、よも鳥、とある。
読(ゆ)む鳥(どぅい)口(ぐち)⓪: (名) くちびるのわきが白く化膿すること。
からすの灸。
読(ゆ)む鳥(どぅや)あ⓪: (名) 読(ゆ)む鳥(どぅい)、と同じ。
節節(ゆゆ)⓪: (名) 竹などの節と節との間。「よ」(古語)と関係ある語。
節節清(ゆゆぢゅ)ら⓪: (名) [文]植物名。真丹(まあに)[くろつぐ]の文語。
@坂本(さかむとぅ)ぬ忌部(いび)や大層(だんじゅ)鳴響(とぅゆ)まりる、節
節清(ゆゆぢゅ)らが一本(ちゅむとぅ)蒲葵(くば)ぬ三本(みむとぅ)。[坂本の
いべや だんじよとよまれる よよぎよらが一本 こばの三本(坂本節)]坂本の拝所
はほめはやされるのはもっともなこと。くろつぐが一本、びろうが三本あっていかに
も由緒ありげである。
節節清(ゆゆぢゅ)らさん⓪: (形) [文]節と節の間がすんなりして美しい。なよ
なよと美しい。
節節(ゆゆ)長(なが)さん⓪: (形) [文](竹などの)節と節との間が長い。また、
子供のすねの長いことなどにもいう。ほっそりしている。
寄(ゆ)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) @寄る。近づく。一方へ寄る。片寄る。 @
地震(ねえ)ぬ寄(ゆ)ゆん。/地震が起きる。 A集まる。 @人(っちゅ)ぬ寄
(ゆ)ゆん。/人が集まる。 B立ち寄る。 C(年が)寄る。 @寄(ゆ)ゆる年
(とぅし)。/寄る年。 *おもろさうし・855に、ゆらせ、とある。
寄合(ゆらあ)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) @(人を)集める。集合させる。 A
一食分を分けて食べさせる。母子が一つの碗から食べる場合、また、子供ふたりに一
食分を分けて食べさせる場合などをいう。
寄合(ゆらあ)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) @寄合(ゆら)ゆん、と同じ。
寄合(ゆら)ゆん@: (自 ⁼あん、⁼てぃ) 一食分を分け合って食う。また、分けて
もらって、いっしょに食事する。 @弁当(びんとお)一(てぃ)つぃ寄合(ゆら)
てぃ喰(か)ぬん。/一つの弁当を分け合って食べる。
寄合(ゆら)し走(は)い@: (副) なまけがち。
寄合(ゆら)し者(むん)@: (名) なまけ者。寄合(ゆら)しゃあ、ともいう。
寄合(ゆら)しゃあ@: (名) 寄合(ゆら)し者(むん)、と同じ。
寄合手(ゆらてぃい)⓪: (名) 一つの器から食物を分け合って食うこと。 @寄合
手(ゆらてぃい)為(しゅ)ん。/分け合って食べる。 @寄合手(ゆらてぃい)為
(すぃ)みゆん。/分け合って食べさせる。
寄合(ゆら)りやあ⓪: (名) なまけ者。遊び人。
寄合(ゆら)り⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) なまける。むだに時を過ごす。また、
道草を食う。
寄得(ゆりい)⓪: (名) @休暇。 @寄得(ゆりい)貰(いぃい)ゆん。/休暇を
もらう。 @寄得(ゆりい)出(ぃん)じゃしゅん。/休暇を出す。 @寄得(ゆり
い)取(とぅ)ゆん。/休暇をとる。 A許可。免許。 @鉄砲(てぃっぷう)ぬ寄
得(ゆりい)持而居(むっちょお)ん。/鉄砲の免許をもっている。 @寄得(ゆり
い)取(とぅ)ゆん。/許可をとる。免許をとる。
夜(ゆる)⓪: (名) @夜。夜(ゆう)、よりもいくらか文語的。 A(接尾)夜。晩。
夜の数・宿泊の数などを数える時の接尾辞。 @一夜(ちゅゆる)[一夜・一晩]、二
夜(たゆる)[二夜、二晩]など。
鎧(ゆるい)@: (名) 鎧。戦いに着るもの。 *おもろさうし・525に、ゆろい、
とある。
緩(ゆる)いとぅ@: (副)ゆるりと。のんびりと。くつろぐさま。緩(ゆる)っとぅ、
ともいう。 @緩(ゆる)いとぅ成(な)たん。/ほっとした。一安心だ。
喜(ゆるく)び⓪: (名) よろこびごと。めでたい事。 @喜(ゆるく)びぬ有(あ)
ん。/よろこびごとがある。
喜(ゆるく)⁼ぶん⓪: (自 ⁼ばん、⁼でぃ) @[文](めでたいことを)よろこぶ。
ことほぎ祝う。 ➁[新]喜ぶ。嬉(うっ)しゃしゅん、というのが普通。
緩(ゆる)さん⓪: (形) @ゆるい。 ➁手ぬるい。 @彼(あ)んし宣(ぬ)らて
ぃん緩(ゆる)さどぅ有(あ)る。/あれだけ叱っても手ぬるい。
許(ゆる)⁼しゅん⓪: (他 ⁼さん、⁼ち) 許す。
万(ゆるずぃ)な物(むん)@: (名) 間食に食ういろいろな物。菓子・果実など。
よろずのものの意。
緩(ゆる)っとぅ@: (副) 緩(ゆる)いとぅ、と同じ。
夜昼(ゆるふぃる)@: (名) 夜昼。日夜。夜も昼も。
夜目暗(ゆるみっくぁあ)⓪: (名) 鳥目(とりめ)。夜盲症。また、鳥目の者。
緩(ゆる)み⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) ゆるめる。ゆるくする。 @御帯(うう
び)緩(ゆる)みゆん。/帯をゆるめる。
夜夜中(ゆるゆなか)⓪: (名) 夜よなか。真夜中。
緩緩(ゆるゆる)@: (副) ゆるりと。緩(ゆる)いとぅ、と同じ。
寄合(ゆれ)え⓪: (名) 無尽講。頼母子講。模合(むえ)え、ともいう。寄り合い
(集会)の意だが、単なる集会は普通、すりい(揃いの意)という。
寄合(ゆれ)え為人(しいどぅ)⓪: (名) ゆれえ(無尽講)の親。無尽講の発起人。
寄合(ゆれ)え為事(しぐとぅ)⓪: (名) 集まってする仕事。寄り合い仕事。
由来記(ゆれえち)@: (名) 由来記。今帰仁由来記(なちぢんゆれえち)[書名]。
寄合(ゆれ)えぬ御盆(うぶん)⓪: (名) 結婚式で新郎新婦が同一膳で同一の食器
から分けて食う儀式。
寄合(ゆれ)えぬ籤(くじ)⓪: (名) 無尽講の金を受けとるくじ。容易に当たらな
い例にされる。
寄合(ゆれ)え⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 寄り合う。集まる。集会する。
読(ゆ)ん‐: (接頭) 嫌悪の意を示す接頭辞。 @読(ゆ)ん姦(がしま)しゃん
[やかましい]、読(ゆ)ん嚏(ぐさみ)ち[立腹]、読(ゆ)ん歯痒(はごお)さん
[きたならしい]、読(ゆ)ん臭(ぐさ)さん[いやなにおいがする]など。名詞に付
く場合には、読(ゆ)む‐、となることが多い。 ※読(ゆ)む、の項参照。
読(ゆ)ん姦(がしま)しゃん⓪: (形) かしましい。やかましい。うるさい。
読(ゆ)ん被(かん)し⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) しゃべりまくる。しゃべり立
てる。ゆん‐<読(ゆ)ぬん。
読(ゆ)ん臭(ぐさ)さん⓪: (形) いやなにおいがする。とてもくさい。
読(ゆ)ん嚏(ぐさみ)ち⓪: (名) 憤慨。立腹。腹立たしく思うこと。
読(ゆ)ん耐(た)あ⓪: (名) おしゃべり。饒舌家。
読(ゆ)ん耐(た)あ返耐(ふぃんた)あ⓪: (副) 読(ゆ)ん焚(た)く返焚(ふ
ぃんた)く、と同じ。
読(ゆ)ん焚(た)く⓪: (名) おしゃべり。 @読(ゆ)ん焚(た)く為(しゅ)
ん。/※動詞化。
読(ゆ)ん焚(た)くう⓪: (名) おしゃべりの者。
読(ゆ)ん焚(た)く反焚(はんた)く⓪: (副) 読(ゆ)ん焚(た)く返焚(ふ
ぃんた)く、と同じ。
読(ゆ)ん焚(た)く返焚(ふぃんた)く⓪: (副) むやみにしゃべるさま。べらべ
ら。
読谷山(ゆんたんざ)⓪: (名) 読谷山。 ※読谷山(ゆんたんざん)は、かつてあ
った間切の名。現在の読谷村。 *おもろさうし・1116に、よんたむさ、とある。
寄満(ゆん)ち⓪: (名) [古][寄満]首里城の建物の名。
与(ゆ)ん人(ちゅ)@: (名) [古][与人]廃藩前、先島・久米島にあった役名。
同(ゆ)ん月(づぃち)@: 閏月。閏月(うるづぃち)、ともいう。
寄(ゆ)ん切(ぢ)り⓪: (名) 足の裏にできる、あかぎれに似た裂け目。はだしで
歩く労働者などに多くできる。寒さのためにできるとは限らない。足切(あしぢ)り、
ともいう。
与論(ゆんぬ)⓪: (名) 与論島。奄美群島最南の島。
与論沖永良部(ゆんぬいらぶ)⓪: (名) 与論島と沖永良部島。
読(ゆ)んぬ巫女(ゆた)⓪: (名) 死後49日目の夜、迷魂(まぶい)分(わ)か
し、の祭りで、ゆた(占いをする巫女)を呼んで行う、死人の口寄せ。死んだのは運
命であったとか、祖先の祭りを怠ったためであるとか、いろいろの報告がされる。ま
た、それを行う、巫女(ゆた)。神魔巫女(しんまゆた)、ともいう。 @読(ゆ)ん
ぬ巫女(ゆた)居(いぃ)しゆん。/巫女(ゆた)、が神がかりの状態になって、死人
になりかわることをいう。
読(ゆ)ん歯痒(はごお)さん⓪: (形) きたない。きたならしい。