?あ ?い 'い ?う 'う ?え 'え ?お 'お か き く け こ さ し す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ ま み む ?め め も ?や や ?ゆ ゆ ?よ よ ら り る れ ろ ?わ わ ?ゐ ゐ ?ゑ ゑ ?ん ん
雇用契約が終了となった。発達障害者は、健常者に雇ってもらい働かせてもらう存在なのであろうか。発達障害者は働かせて頂く存在でなければならないのか。発達障害者のままで働くことはできないのであろうか。矯正されなければならない存在なのであろうか。彼らは、前回コラムの中の@とAはどうしても証明することができず、残るBだけがたよりとなった。集団パフォーマンスによるいじめ・いやがらせはやめることのできないジレンマである。私は、いやがらせに対して、いやがらせという対抗手段を実行した。それは彼らには相当なインパクトだったようだ。そしてこれからもいやがらせに対してはいやがらせで対抗すると通告した。この通告にはきわめて大きな意味がある。私がいやがらせで対抗するということ自体が、彼らの側にいじめ・いやがらせが存在するという証拠となってしまうからである。私に職をやめてもらうしかないわけである。皮肉なことに私の雇用契約が終了するということがいじめ・いやがらせが存在するということを認めることにもなったのである。今頃私の精神的体調を配慮しているのであろうか。集団パフォーマンス(いじめ・いやがらせ)さえやめていれば私はこのままずっと清掃の仕事を続けることが出来たのである。雇用契約終了の告知がなされた日に、自分たちがやっているのは「いじめ・いやがらせ」ではないというデモンストレーションが衆人環視の中で行われた。彼らが証明したのは、どのような「いじめ・いやがらせ」にも言い訳・弁明が可能であるということにすぎない。そもそも大人数を動員して用意周到にそのようなデモンストレーションをするということ自体が、すでに「いじめ・いやがらせ」があった証拠となっているのである。何もなければ頼みもしないのにそのようなことをする必要はない。勝ち誇ったところがいかにもかわいそうである。雇用期間は一か月延長された。この期間に@ABのいずれかを証明したいのである。一か月を待たずに私がやめるのであればBが証明される(彼らはこれを最も期待している)。彼らはこの一か月にかけたのである。次の出勤日は、朝からいやがらせのオンパレードであった。私のいやがらせが見たいようである。Cを新たに作って、私がいやがらせをする人間であることをアピールしたいのであろうか。ところが彼らは気づかないのである、完全に自分たちのいやがらせを自ら証明してみせたことを。彼らは一体何を考えて行動しているのであろうか。いやがらせがなぜいじめとなるのか。それは、いやがらせを集団で行うからである。いやがらせを一人の個人が行うのであればそれは、挑発・あらそい・かけひきなどであり、いじめではない。彼らの中に個人でいやがらせをしている人は一人もない。常に後ろに多数の仲間がひかえているのである。一人では何も出来ないのである。「集団パフォーマンスによるいやがらせはいじめなのである。」私はそれを証明することが出来たのである。さいわい私には失うものが何もないのである。私は発達障害の清掃員であり自立困難な貧困者である。中国のことわざに、「川に落ちた犬は打て」というのがある。日本人はみんなと一緒なら犬を打つことに何の抵抗も感じない。「打てば犬は川からはいだすだろう」と常に何らかの言い訳を用意している。あるいは何も考えずにまわりに同調しているだけなのである。私はすでに川の底にもぐっているのである。人が自分をどう評価しているのか。若い時にはそればかりが気になってうつ状態になっていた。他人が評価する自分と、自分が評価する自分、どちらが本当の自分なのかを一体だれが決定できるのであろう。それはだれにもできない。そもそも本当の自分というもの自体が存在しないのである。そうであるならば、他人の評価は参考程度にして、自分が考える自分自身が本当の自分であると信じるしかない。「私は、セクハラをする女好きな変質者であり、自己顕示欲が強く、自分の才能をひけらかしまわりからちやほやされたい、人とコミュニケーションをする努力をしようとしない、本質的に仕事をするのがいやな発達障害者である。」という自分。そうかもしれないと、たいへん興味深く、おもしろく、滑稽であると感じるばかりである。それに対して彼らは守るものばかりである。地位・名誉・プライド・社会的信用・仲間の団結などなど。守るべきものが多すぎるのである。男子トイレと女子トイレのカーテンをこわしてまで守りたいのは何なのであろう。私がここで働く掃除以外の目的は、集団によるパフォーマンス(いじめ・いやがらせ)に対抗することだったのである。この社会からそれを無くそうなどという途方もないことは考えてはいない。集団によるパフォーマンス(いじめ・いやがらせ)はこの社会から絶対になくなることはないのである。それを了解したうえで、この社会にはそれが通用しない人がひとりだけでも存在することをアピールしたかったのである。集団パフォーマンスによるいやがらせがいじめであることを証明したかったのである。そして実際にそれは成し遂げられたのである。それは琉和辞典とともに私のライフワークであったと思いたい。
わ
わあ@: (感)わあ。驚いた時・うれしい時などに発する。子供がよく使う。 Aばあ。
顔や姿を現す時に言う小児語。
幅(わあ)⓪: (名) @広さ。幅。 @幅(わあ)ぬ有(あ)ん。/広い。 @幅(わ
あ)ぬ無(ねえ)ん。/狭い。 @幅(わあ)ぬ無(ねえ)らん事(くとぅ)大家(ま
ぎやあ)ぬ作(つく)ららん。/狭いので大きな家が建たない。 @幅(わあ)ぬ無
(ねえ)らん事(くとぅ)通(とぅう)ららん。/狭いので通れない。 A度胸。人
前で臆しない度胸。 @幅(わあ)ぬ有(あ)ん。/度胸がある。
我(わあ)‐: (接頭) わたしの。 @我(わあ)物(むん)[わたしの物]、我(わ
あ)書物(しゅむつぃ)[わたしの本]など。
わあああ⓪: (感) へええ。あれまあ。珍しい時・不思議に思う時などに子供が発す
る語。 @今日(ちゅう)や休(やすぃ)み有(や)んてぃさ、、、わあああ。/きょ
うは休みだとさ、、、。へええ。
幅持(わあむ)ち⓪: (名) 度胸のある者。
割(わ)い印(いん)⓪: (名) 割り印。割(わ)い判(ばん)、の方を多く使う。
割(わ)い呉(くぃ)い⓪: (名) 分け前。配当。割り当ててくれるもの。
割(わ)い裂(ざ)かあ⓪: (名) 割ったたきぎ。割り木。割り裂いたものの意。
割(わ)い網代(そおじ)@: (名) 竹を割って編んだ、そおじ(あじろ)。
割(わ)い取(とぅ)い⓪: (名) 切り通し。切り開いて通した道。
割(わ)い判(ばん)@: (名) 割り印。証書のとじ目などに押す割り印。
割(わ)い符(ふ)⓪: (名) (名) わっぷ。割り符。板などの中央に証印を押し
て、二つに割ったもの。割り札。また、系図などに押す割り印。
割(わ)い前(めえ)⓪@: (名) 割り前。割り当てて出す費用。 @割(わ)い前
(めえ)為(しゅ)ん。/割り前を出す。
割(わ)い入(ん)⁼ちゅん@: (自 ⁼かん、⁼ち) 割り込む。無理に入り込む。
ワウワウ@: (副) わんわん。犬の鳴き声。 ※蛇足であるが、英語では、bowwow、
である。
ワウワウう@: (名) 犬の小児語。わんわん。
若按司(わかあじ)⓪: (名) [文][若按司]あじ(按司)の世つぎ。幼君。若君。
若按司(わかじゃら)、ともいう。
若按司(わかあじ)ぬ前(めえ)⓪: (名) 若按司様。若君様。
若男(わかうぃきが)⓪: (名) 若い男。
若女(わかうぃなぐ)⓪: (名) 若い女。
若御焼香(わかうしゅうこお)@: (名) 一周忌(いぃぬい)と三年忌(さんにんち)
とをいう。大御焼香(うふうしゅうこお)、に対する。
若御水(わかうびい)⓪: (名) 若水(わかみずぃ)、の敬語。
若降旬(わかうりじん)⓪: (名) 旧暦2〜3月ごろの季節。略して、降旬(うりじ
ん)、ともいう。混効験集には、「わかおれづみ」とある。 *混効験集:乾巻・時候
に、わかおれつみ、とある。
我関(わがか)い者(むん)@: (名) ちん入者。押し入った者。
我関(わがか)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 強引に出る。押し強く出る。押し入る。
ちん入する。 @出(ぃん)じてえ成(な)らん所(とぅくる)んかいん我関(わが
か)ゆん。/出てはいけない所へも強引に出る。
若木(わかき)⓪: (名) 若松(わかまあつぃ)、と同じ。
若木(わかぎ)⓪: (名) 若木。若い木。 ※万葉集782、「春雨を待つとにしあら
しわが屋戸の若木(わかき)の梅もいまだ含(ふふ)めり」。
若草(わかくさ)⓪: (名) 若草。 ※伊勢物語49、「うら若み寝よげに見ゆる若草
をひとの結ばむことをしぞ思ふ」。余談であるが、「若草の」は、「つま」にかかる枕詞
である。
若返(わかげえ)⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 若返る。
若際(わかさい)に⓪: (名) 若い時。 @若際(わかさい)にぬ難儀(なんぢぇ)
え買(こお)てぃん為(っし)。/若い時の苦労は買ってでもした方がよい。
若狭町(わかさまち)⓪: (名) 若狭町。 ※若狭町(わかさまち)は、那覇市の地
名。沖縄語辞典の地名で「町」がついているのは、「若狭町(わかさまち)」のみであ
るが、何か理由があるのであろうか。確かに「若狭(わかさ)」とは言いにくい感じが
するのではあるが。
若(わか)さん⓪: (形) @若い。 @若(わか)さ頼(た)る掛(が)きゆん。/
若さを頼みにする。 A経験が未熟である。青(おお)さん、ともいう。 @今(な
ま)若(わか)さぬやあ。/まだ未熟なんだ。
‐沸(わ)かし: (接尾) [済・沸]升。酒の量を計る時の接尾辞。 @一沸(ちゅ
わ)かし[酒一升]、二沸(たわ)かし[酒二升]、十沸(とぅわ)かし[酒一斗]な
ど。
若地炉(わかじいら)⓪: (名) 産後、日の浅い体。産後、まだ回復しない体。
若地炉者(わかじいらむん)⓪: (名) 産婦。産後、まだ体が回復しない者。
若按司(わかじゃら)⓪: (名) 若按司(わかあじ)、と同じ。‐じゃら、は、女按司
(うなじゃら)[按司の妻]の、‐じゃら、と同じく、按司の意。
若衆(わかしゅ)⓪: (名) [若衆]@元服前の貴族の男子で、王城に出仕して小姓
をつとめる者。ちご小姓。うどぅん[御殿]、とぅんち[殿内]の次男・三男から選ば
れた男子が当たる。髪も着物も女のように美しく派手に装い、お給仕をつとめた。御
殿(うどぅん)、殿地(とぅんち)の長男は労せずして、地頭などの地位につくが、若
衆(わかしゅ)、の身分の者は学問に励み、文官試験を受けて苦労したのち、文官に仕
官した。 A男色(の相手の少年)の隠語。若衆。ちご。
若衆踊(わかしゅうどぅ)い⓪: (名) [若衆躍]踊りの名。昔の、若衆(わかしゅ)、
の姿でする踊り、緋縮緬の着物で、長い袖をひるがえして、ぐじんふうぶし[御前風
節]に合わせて踊る。
分(わ)か⁼しゅん⓪: (他 ⁼さん、⁼ち) @分ける。分かつ。別々にする。区別する。
@大(まぎ)いとぅ小(ぐま)あとぅ分(わ)かしゅん。/大きいのと小さいのと分
ける。 @家(やあ)分(わ)かしゅん。/家をわける。分家させる。 @是非(じ
っぴ)分(わ)かしゅん。/是非を分かつ。真偽を判断する。 A仲裁する。仲に立
つ。仲直りさせ、引き離す。 @争合(おおえ)え分(わ)かしゅん。/けんかを仲
裁する。
沸(わ)か⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) [新?]沸かす。沸騰させる。首里では、
吹(ふ)かしゅん、の方を多く用いる。
若白髪(わかしらが)⓪: (名) 若白毛(わかしらぎ)、と同じ。
若白毛(わかしらぎ)⓪: (名) 若しらが。若白髪(わかしらが)、ともいう。
分(わ)かし分(わ)かし⓪: (副) 別々に。 @弟(うっとぅ)兄者(すぃいざ)
んかい分(わ)かし分(わ)かし弄(いぃい)り物(むん)呉(くぃ)ゆん。/兄弟
に別々に玩具を与える。
若体(わかってえ)ん@: (副) 若々しく。 @刀自(とぅじ)取(とぅ)てぃん若
体(わかってえ)ん為居(しょお)ん。/年をとっても若々しくしている。
若夏(わかなつぃ)⓪: (名) [文]初夏。旧暦4〜5月の、稲穂の出始めるころを
いう。 @若夏(わかなつぃ)が成(な)りば心(くくる)浮(う)かさりてぃ玉水
(たまみずぃ)に降(う)りてぃ頭(かしら)洗(あら)わ。[若夏がなれば 心浮か
されて 玉水におりて かしらあらは(銘苅子)]初夏になったので心浮き浮きと、き
れいな水辺に降りて髪を洗おう。 *混効験集:乾巻・時候に、わか夏、とある。
若葉(わかばあ)⓪: (名) 若葉。
若松(わかまあつぃ)⓪: (名) 若松。若木。年始の飾りに用いる小松の枝。門に飾
り、また仏壇にも供える。若木(わかき)、ともいう。 *おもろさうし・282に、
わかまつ、とある。
我儘(わがまま)⓪: (名) わがまま。文語的な語。自儘(じまま)、の方を普通に用
いる。 @我儘(わがまま)な。/わがままな。
我(わ)が身(み)⓪: (名) [文]わが身。 @我(わ)が身(み)抓(つぃ)で
ぃ見(ん)ちどぅ他所(ゆす)ぬ上(ぅうぃ)や知(し)ゆる、無理(むり)為(す
ぃ)るな浮世(うちゆ)情(なさ)き許(ばかり)。[我が身摘で見ちど 与所の上や
知ゆる 無理するな浮世 なさけばかり]わが身をつねって他人の身の上を知る。無
理をするな、浮世は情が大事なのだ。最後の、‐ばかり、は、俗には、‐びけい、と
もいう。
若水(わかみずぃ)⓪: (名) 若水。元旦未明に井戸から汲む水。その敬語は、若御
水(わかうびい)。汲む者は男の子に限られ、男の子のいない家には、近所の男の子が
汲んで行ってやり、御年玉をもらう。飲めば、その年の邪気が払われるという。 ※
若水の風習は万葉集の時代にも見られる。万葉集627、「わが手元(たもと)纏(ま)
かむと念(おも)はむ丈夫(ますらを)は変水(をちみづ)定め白髪(しらが)生(お)
ひにたり」。変水は若水のことらしい。なお、万葉時代の「水」の発音は、「midu」で
あったらしい。 *混効験集:乾巻・言語に、わかみづ、とある。おもろさうし・3
86に、わかみつ、とある。
若者(わかむん)⓪: (名) 若者。若い衆。
分(わ)か⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) わかる。理解する。納得する。 @事(く
とぅ)ん分(わ)からん者(むん)。/わからず屋。
分(わ)か⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 分かれる。別々になる。 @家(やあ)分
かゆん。/分家する。
分(わ)かり⓪: (名) @別れ。別離。 A分かれたもの。分岐したもの。傍系。分
家筋。
別(わか)り暑(あつぃ)さ⓪: (名) 残暑。別れ暑さの意。
別(わか)り寒(びい)さ⓪: (名) 余寒。冬の終わるころの寒さ。別れ寒さの意。
分(わ)かり⁼ゆん⓪: (自 ⁼らん、⁼てぃ) @別れる。離別する。 A分かれる。分
岐する。 @道(みちぇ)え何処(まあ)うてぃ分(わ)かりゆが。/道はどこで分
かれているか。
訳(わき)⓪: (名) @わけ。意味。理由。訳合(わちえ)え、肝合(ちむえ)え、
ともいう。 @如何(ちゃあ)る訳(わき)が。/どういう理由か。 A謝罪。弁解。
@訳(わき)為(しゅ)ん。/謝罪する。あやまる。 @訳(わき)ん聞(ち)かん。
/弁解も聞かない。
訳合(わきえ)え⓪: (名) [新?]訳合(わちえ)え、と同じ。
分(わ)き分(ぶん)⓪: (名) 配分した分け前。分けてくれるもの。 @親(うや)
ぬ分(わ)き分(ぶん)。/親が子供たちに分けてくれるもの。
分(わ)き前(めえ)⓪: (名) 分け前。分けて取る分。
分(わ)き⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @分ける。区分する。 A分ける。分配す
る。
籰(わく)⓪: (名) 籰(わく)。手で回しながら、糸を巻きつける織具。
湧(わく)@: (名) 泉。とくにその水の湧き出て来るところ。水底にあって見えな
いようなものを多くいう。湧き口。泉(いじゅん)、は湧き口が見えるものをいう。
誘(わく)い手(でぃい)⓪: (名) おびき出す手。だまして誘い出す手段。
湧川(わくがあ)@: (名) 湧川。 ※湧川(わくがわ)は、国頭郡今帰仁村の地名。
湧引(わくびち)@: (名) ひきがえる。がまがえる。
誘(わく)⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @おびき出す。 Aからかう。いたずらす
る。挑発して怒らす。 @御茶化(わちゃく)ゆん、ともいう。
和合(わごお)@: (名) 和合。仲よくすること。むつまじくすること。和団(わだ
ん)、ともいう。 @今日(ちゅう)ぬ揃(すり)いや和合(わごお)為居(しょお)
てぃ物相談(むぬそおだぬ)ん為(しゃ)んやあ。/きょうの集まりは和気あいあい
として相談したなあ。
和合和団(わごおわだん)⓪: (名) 仲よくすること。和気あいあいとすること。和
団和合(わだんわごお)、ともいう。
業(わざ)⓪: (名) 仕事。職業。 @何(ぬう)ぬ業(わざ)為(しゅ)が。/何
の職業か。 @業(わざ)失(うしな)ゆん。/失業する。
災(わざうぇ)え@: (名) わざわい。災難。 @災(わざうぇ)えぬ本(むとぅ)。
/わざわいのもと。
態(わざ)っとぅ@: (副) わざと。故意に。態(わざ)とぅ、ともいう。
態(わざ)とぅ@: (副) わざと。故意に。態(わざ)っとぅ、ともいう。
皺(わざ)⁼ぬん⓪: (自 ⁼まん、⁼でぃ) @しわが寄る。しわになる。 @衣(ちん)
ぬ皺(わざ)而居(どお)ん。/着物がしわになっている。 A顔などにしわがよる。
しかめっつらになる。 @目(みい)ぬ尻(つぃび)ぬ皺(わざ)ぬん。/目じりに
しわが寄る。
皺(わざみ)⓪: (名) @しわ。 @衣(ちん)ぬ皺(わざみ)直(のお)せえ。/
着物のしわを直せ。 A顔などのしわ。また、しかめっつら。泣いた時の顔のしわな
ど。 @人(っちゅ)ぬ召候而居(ぃめんしょおちょお)るむん、皺(わざみ)ん直
(お)せえ。/人が見えているのに、しかめっつらはよしなさい。
騒(わさ)み⁼ちゅん⓪: (自 ⁼かん、⁼ち) ざわめく。ざわざわ騒ぐ。 @胸(んに)
ぬ騒(わさ)みちゅん。/胸騒ぎする。
皺(わざみ)⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @しわを寄せる。 A顔をしかめる。
騒騒(わさわさ)@: (副) がやがや。騒がしいさま。大勢いて騒がしいさま。 @
童(わらび)ん達(ちゃあ)が騒騒(わさわさ)為居(しょお)ん。/子供たちがが
やがや騒いでいる。
態態(わざわざ)@: わざわざ。 @忙(いちゅな)さるむん態態(わざわざ)来(っ
ち)呉(くぃ)てぃ。/忙しいのにわざわざ来てくれて。 @言(ぃや)んてぃん済
(すぃ)ぬるむん、態態(わざわざ)言(い)い出(ぃん)じゃち。/言わなくても
すむのに、わざわざ言い出して。
皺(わざ)ん化(か)あ⓪: (副) 顔をしかめるさま。 @皺(わざ)ん化(か)あ
為居(しょお)ん。/しかめっつらをしている。
我(わ)し達(た)⓪: (名) [文]われら。われわれ。力んで言う時などに使う。
@我(わ)し達(た)二才達(にせた)が。/われら青年が。
鷲(わし)ぬ鳥(とぅい)⓪: 鷲。鳥の名。 *おもろさうし・1340に、わし、と
ある。
忘(わすぃ)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) 忘れる。 @忘(わすぃ)ららん。/忘
れられない。
腹(わた)⓪: (名) @腹。 @腹(わた)ぬ痛(や)ぬん。/腹が痛い。 @腹(わ
た)探(さぐ)ゆん。/腹をさぐる。 @腹(わた)穿(くじ)ゆん。/故意に、人
を怒らせるようなことを言う。腹をくじる意。 @腹(わた)ぬ噛(か)みらりゆん。
/腹が突き上げられるようにはげしく痛む。 @腹(わた)減(ふぃ)ならしゅん。
/腹を減らす。運動などをして腹ごなしをする。 @腹(わた)踠返(むげえ)ゆん。
/腹がにえくりかえる。非常に立腹する。 @腹(わた)折入(うぅうい)んちゅん。
/腹ごなしをする。大食したあとなど、立って歩いて腹を減らす。 @うぅうゆん、
はゆり動かす。(※この場合、うぅうゆん、ではなく、うぅういんちゅん、である。)
Aはらわた。腸。動物などのそれをいう。腹身物(わたみいむん)、ともいう。
綿(わた)⓪: (名) 綿。
渡(わた)い⓪: (名) 渡り。渡る所。ちょっとした渡し場。
綿入(わたい)り⓪: (名) 綿入れ。冬に着る、綿を入れた着物。
綿打(わたう)ち⓪: (名) 綿打ち。綿を打つこと。また、綿を打つ人。また、その
道具。
腹内(わたうち)⓪: (名) 腹の中。腹の中の考え。 @腹内(わたうちぇ)え分(わ)
からん。/腹の中はわからない。
腹多(わたうふぃ)さん⓪: (形) 腹多(わたうふ)さん、と同じ。
腹多(わたうふ)さん⓪: (形) 腹いっぱいである。食べ過ぎて腹が張っている。腹
多(わたうふぃ)さん、ともいう。
腹小(わたぐぁあ)⓪: (名) 小腸。大腹(うふわた)[大腸]に対する。
腹心地(わたぐくち)⓪: (名) 腹ぐあい。腹心地(はらぐくち)、ともいう。
私(わたくし)@: (名) @私事。私事(わたくしぐとぅ)、と同じ。 Aへそくり。
婦人などがわたくしに貯えた金。
私事(わたくしぐとぅ)@: (名) 私事。
腹苦(わたぐり)しゃん⓪: (形) 惜しくて思い切れない。非常に残念である。後悔
してほぞをかむ。あきらめきれない。
渡(わた)し船(ぶに)⓪: (名) 渡し舟。
渡(わた)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) @渡す。一方から他方に渡らせる。 A渡
す。かけ渡す。 B(人に物を)渡す。 @手間(てぃま)渡(わた)しゅん。/手
間賃を渡す。
綿衣(わたぢん)⓪: (名) 冬の礼服。男女用。 @紅型綿衣(びんがたわたぢん)、
手縞綿衣(てぃじまわたぢん)、紬綿衣(まんわたぢん)、白髪綿衣(しらがわたぢん)、
綸子綿衣(りんじわたぢん)、緞子綿衣(どぅんすわたぢん)など、柄や布地によって
多くの種類があり、身分・性別・年齢によって着用の制限があった。
腹耐(わたで)え⓪: (名) 腹持ち。食べたあとで腹が減りにくい食物の質。 @腹
耐(わたで)えぬ有(あ)ん。/腹持ちがよい。もちなどについていう。
腹半(わたなか)ら⓪: (名)腹半分。腹半分食うこと。半(なか)ら腹(わた)、とも
いう。 @握(にじ)りい一(てぃいつぇ)え腹半(わたなか)らどぅ有(や)る。
/おむすび一つでは腹半分しかない。
腹(わた)ぬ目(みい)⓪: (名) 腹一杯。 @腹(わた)ぬ目(みい)喰(か)ぬ
ん。/腹一杯食べる。
腹減(わたび)ない⓪: (名) 腹が減ること。‐びない<減(ふぃ)なゆん[減る]。
@未(なあ)だ腹減(わたび)ないん為(さ)ん。/まだ腹も減らない。
腹太(わたぶた)あ⓪: (名) 腹が大きい者(卑称)。
腹膨(わたふっくぃ)い⓪: (名) 腹が張ること。食い過ぎなどで、腹がふくれるこ
と。
腹太(わたぶとぅ)⓪: (名) 腹の卑称。また、腹の小児語。 @人(っちゅ)ぬ前
(めえ)居(う)てぃ腹太(わたぶとぅ)張(は)てぃ。/人の前で腹を出して。
腹満々(わたぼんぼん)⓪: (副) 腹がだぶだぶ。水分で腹がだぶだぶしているさま。
@茶(ちゃあ)多(うほお)く飲(ぬ)でぃ腹満々(わたぼんぼん)為居(しょお)
ん。/茶をたくさん飲んで、腹がだぶだぶだ。
我他増(わたま)し@: (名) お引っ越し。御転宅。引っ越しの敬語。さらに上の敬
語は、我他増(わあたま)し。
腹身物(わたみいむん)⓪: (名) 内臓。はらわた。臓物。
渡(わた)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) @渡る。一方から他方へ渡って移る。 A
(物が人に)渡る。 @月給(じっちゅう)ぬ渡(わた)ゆん。/月給が渡る。
腹腹(わたわた)あとぅ@: (副) 親しく。腹の底をうちあけて。
和団(わだん)@: (名) 和気あいあいとすること。仲よくすること。平和。
渡(わた)ん地(じ)⓪: (名) @渡し場。渡船場。 A[渡地]那覇にあった遊郭
の名。いなか相手の下等な遊郭であった。 @渡(わた)ん地(じ)女郎小(ずりぐ
ぁ)ぬ連(つぃ)りなさや、裾切(すすち)り袴(ばかま)に肩落(かたう)てぃ衣
(ぢん)着(ち)ち山原船(やんばるぶに)通(かゆ)ゆさ。/渡地女郎のあわれさ
よ。すその切れたはかまに、肩のおちた着物を着て、山原舟に(船乗りめあてに)通
うよ。
綿御衣(わたんす)⓪: (名) 綿衣(わたぢん)[冬の礼服]の敬語。貴族の冬の礼服
をいう。御衣(んす)[みそ]は、衣(ちん)[きぬ]の敬語。
和団和合(わだんわごお)@: (名) 仲よくすること。和気あいあいとすること。和
合和団(わごおわだん)、ともいう。
訳合(わちえ)え⓪: (名) わけ。意味あい。
脇陰毛(わちくうぎ)⓪: (名) わき毛。わきの下の毛。くうぎ、は陰毛。
脇臭(わちくさ)あ⓪: (名) わきが。わきがの者。
脇差(わちざし)⓪: (名) 脇差し。
脇地頭(わちじとぅう)⓪: (名) [脇地頭]一村(現在の字)を領する者。総地頭
(すうじとぅう)[一間切を領する者]に対する。
脇襠(わちすぃび)⓪: (名) 着物のわきに当てる四角の布。まち。わき当て。そで
の上げおろしにゆとりをつけるためのもの。
脇筑(わちちく)⓪: (名) [古][脇筑]廃藩前の警官の役名。大筑(うふちく)の
下、筑佐事(ちくさじ)[警吏、巡査]の上。
湧稲国(わちなぐい)⓪: (名) 湧稲国。 ※湧稲国(わきいなぐに)は、かつて、
南城市大里に存在した地名。人名としての読み方は、「わきいなぐに」、「わくいなぐに」、
「わきなぐに」、「わくいねくに」などいろいろである。
脇道(わちみち)⓪: (名) わき道。支道。間道。
我肝(わぢむ)⓪: (名) [文]わが心。口語では単に、肝(ちむ)、ということが多
い。
湧上(わちゃ)が⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 湧き上がる。湧き出る。
脇役(わちやく)⓪: (名) 副官。補佐役。
御茶化(わちゃく)⓪: (名) からかうこと。他人にいたずらすること。
御茶化(わちゃく)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) からかう。人にいたずらする。 @
御茶化(わちゃく)らったん。/からかわれた。 ※関西弁の「おちょくる」、共通語
の「おちゃらかす」と関係のある語かもしれない。
御茶化(わちゃこ)お返(げえ)し⓪: (副) あてつけがましく。つらあてに。わざ
わざいたずらする場合などをいう。 @御茶化(わちゃこ)お返(げえ)し飲(ぬ)
でぃ見(み)しら。/(禁酒した人の前などで)わざと酒を飲んでみせよう。 @御
茶化(わちゃこ)お返(げえ)し雨(あみ)降(ふ)てぃ。/あてつけがましく雨が
降って。
患(わちゃら)⁼ゆん@: (他 ⁼あん、⁼らん、⁼てぃ) わずらう。苦難・面倒を受け
る。 @酔人(うぃっちゅ)に患(わちゃら)ありゆん。/酔っぱらいにわずらわさ
れる。 @常(ちゃあ)貧相(ふぃんすう)に患(わちゃら)あってぃ汝達(いった
あ)んかいん行(い)ち良(ゆう)さん。/いつも貧乏にわずらわされて、きみの家
にも行けない。
患(わちゃれ)え@: (名) わずらい。面倒。わずらわしいこと。
患(わちゃれ)え強盗(がんどお)@: (副) 面倒にわずらわされるさま。わずらわ
しいさま。面倒なさま。 @患(わちゃれ)え為(さ)ってぃ。/面倒にわずらわさ
れて。
沸切(わぢ)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) @沸く。沸騰する。 A腹を立てる。憤
慨する。 @沸切(わぢ)沸切(わぢ)い為居(しょお)ん。/まさに怒りが発せん
としている。
割(わ)⁼ちゅん⓪: (他 ⁼かん、⁼ち) 切って割る。木など堅いものをのこぎり・お
のなどで次第に裂いて二つにすることにいう。 @木(きい)割(わ)ちゅん。/木
を切りさく。
湧・沸(わ)⁼ちゅん@: (自 ⁼かん、⁼ち) @湧く。 @泉(いじゅん)ぬ湧(わ)
ちゅん。/泉がわく。 A[新?]沸く。沸騰する。 @湯(ゆう)ぬ沸(わ)ちゅ
ん。/湯が沸く。
沸切(わぢ)り川(があら)@: (名) @後世に入ってはじめに渡る、熱湯のわき立
つ川。三途の川にあたるもの。 A首里の円覚寺にある、ほおしょおいち[放生池]
の俗称。
割小(わっくぁ)⁼しゅん@: (他 ⁼さん、⁼ち) ときほぐす。分解する。ばらばらに
する。
割小(わっくぃ)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 分解する。ほぐれる。ばらばらにこ
われる。 @髪(からじ)ぬ割小(わっくぃ)ゆん。/髪がとけて乱れる。
悪(わっ)さ⓪: (名) わび。謝罪。あやまること。 @悪(わっ)さ為(しゅ)ん。
/あやまる。 @悪(わっ)さ御宣(うんにゅ)きれえ。/おわびを申しあげろ。 @
悪(わっ)さ為(しゅ)らあ許(ゆる)しゅさ。/あやまるなら、許してやるよ。
悪(わっ)さん⓪: (形) 悪い。性質・品質などが悪い。また、正しくない。嫌(や)
なさん、および、嫌(や)な‐、の項参照。 @代(でえ)ぬ安(やっ)されえ品(し
な)ん悪(わっ)さん。/値が安ければ品も悪い。 @吾(わあ)が悪(わっ)さん。
/わたしが悪い(あやまるときのことば)。
吾達(わったあ)⓪: (名) @わたしたち。われら。われわれ。話し相手を含めた意
も、含めない意もある一人称複数。 Aわが家。わたしの家。 @吾達(わったあ)
んかい行(い)かに。/わたしの家へ行かないか。 B(接頭)わたしたちの。われ
われの。 @吾達(わったあ)腹(はら)。/わたしたちの親類。
吾達自身(わったあくる)⓪: (副) われわれで。自分たちで。 @吾達自身(わっ
たあくる)為侍(しゃびい)さ。/自分たちでやりますよ。
驚吐化(わっとぅか)⁼しゅん@: (自 ⁼さん、⁼ち) わっと言う。わっと人を驚かす。
また、わっと泣き出す。
割符(わっぷ)⓪: (名) 割符(わいふ)、と同じ。
割負(わっぷ)⓪: (名) 費用などの割り当て。
我胴(わどぅ)⓪: (名) [文]わが身。 @我胴(わどぅ)やちょん我胴(わどぅ)
ぬ自由(じゆ)成(な)らん世界(しけ)に、彼(あ)りゆ恨(うら)みゆる由(ゆ
し)ぬ有(あ)るい。[我胴やちやうもわどの 自由ならぬ世界に あれよ恨めゆる 由
のあるゑ]わが身でさえわが身を自由にできない世の中で、彼女を恨むゆえがあろう
か。 @此(か)ねる百果報(むむくぁふ)や夢(ゆみ)やちょん見(ん)だん、我
胴(わどぅ)有(や)りば我胴(わどぅ)い抓(つぅ)でぃどぅ見侍(みゃび)る。[か
にやる百果報や 夢やちやうも見だぬ わどやればわどゑ つでど見やべる(孝行之
巻)]このような大きな幸福は夢にも見ない。わが身がわが身かとつねって見るばかり
でございます。 ※孝行之巻(こうこうのまき)は、玉城朝薫(たまぐすくちょうく
ん)作の組踊である。
和仁屋(わな)⓪: (名) 和仁屋。和仁屋(わにゃ)、ともいう。 ※中頭郡北中城村
の地名。
和仁屋(わにゃ)⓪: (名) 和仁屋。和仁屋(わな)、ともいう。 ※中頭郡北中城村
の地名。
吾(わぬ)⓪: (名) [文]私。われ。我身(わみ)、よりも古い文語。 @吾(わぬ)
持(む)たち給(たぼ)り我無蔵(わんぞ)見乍(みゃがな)。[わぬ持たち給れ わ
無蔵見やがな]わたしに(手紙を)持たせて下さい。恋人に会うついでに。 @吾(わ
ぬ)や此(く)ぬ村(むら)ぬ猪捕(ししとぅ)い。[わぬや此村の猪取り]わたしは
この村の漁師。この場合の、わぬ、は山原ことば(国頭方言)として使われている。
@吾(わぬ)ん伊集(いじゅ)やとぅてぃ真白(ましら)咲(さ)かな。[わぬも伊集
やとて 真白咲かな]わたしも伊集の木のように真白に咲きたい。 ※今帰仁方言で
も、自分のことを「わぬ」と言う。要するに、地方に行くほどに昔の言葉が残ってい
るということである。
詫(わ)び@: (名) 降参。負けて敵にくだること。また、その意を相手に伝える語。
@詫(わ)び為(しゅ)ん。/降参する。 @詫(わ)びい。/降参か。
詫(わ)び居直(いのお)い@: (副) ぐちをこぼすさま。ぐちっぽいさま。 @詫
(わ)び居直(いのお)い為(しゅ)ん。/ぐちばかり言う。
詫(わ)び居拝(いはい)@: (副) ぐちをこぼすさま。
詫(わ)びやあ@: (名) ぐちっぽい者。ぐちばかりこぼす者。
詫(わ)び⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) ぐちをこぼす。弱音をはく。
和睦(わぶく)@: (名) 和睦。仲直り。文語的な語。 @夫婦(みんとぅ)ん達(だ)
あ今(なま)あ和睦(わぶく)為居(しょお)ん。/夫婦は今は仲直りしている。
溢溢(わぶわぶ)@: (副) だぶだぶ。大き過ぎる着物、またはたくさんの着物を着
た時のさま。転じて、 @貧相者(ふぃんすうむん)ぬ溢溢(わぶわぶ)為居(しょ
お)ん[一生貧乏から抜けきれない]のようにも用いる。
我身(わみ)⓪: (名) [文][我身]私。われ。 @飛(とぅ)び立(た)ちゅる侍
(はべる)先(ま)ずぃゆ待(ま)てぃ連(つぃ)りら、我身(わみ)や花(はな)
ぬ本(むとぅ)知(し)らん有(あ)むぬ。[飛び立ちゆるはべる まずよ待て連れら
我身や花のもの 知らぬあもの]飛び立つ蝶よ。しばらく待って私を連れて行ってく
れ。私は花のありかを知らないのだから。
割(わ)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @割る。 @茶碗(ちゃわん)割(わ)ゆん。
/ちゃわんを割る。 A割る。分割する。 @百貫(ひゃっくぁん)十人(じゅうに
ぬ)んかい割(わ)ゆん。/100貫(2円)を十人に分ける。 B切開する。 @
瘡(かさ)割(わ)ゆん。/瘡(かさ)を切開する。
藁(わら)⓪: (名) わら(藁)。
笑(わら)あらん笑(われ)え⓪: (名) 笑えないのを無理に笑った笑い。しいて笑
うこと。
藁沓(わらぐつぃ)⓪: (名) [新]わらじ。草鞋(わらじ)、よりも古い借用語。 ※
藁沓(わらぐつ)は、今昔物語に見える語である。
藁浚(わらざあ)ら⓪: (名) わらのたわし。
藁草履(わらさば)⓪: (名) わらの芯で作った草履。稲の穂の実らぬ前の芯で作っ
たもので、きわめて高価。王のみが用いる。
草鞋(わらじ)⓪: (名) [新?]わらじ。もと、わらじは無かった。藁沓(わらぐ
つぃ)、ともういう
藁稭(わらしび)⓪: (名) わらしべ。わらの芯。
藁稭紐(わらしんぶう)⓪: (名) わらしべのひも。ひもに使うわら。 @藁稭紐(わ
らしんぶう)さあに縊(くん)じゅん。/わらで縛る。
藁稭紐(わらしんぶう)御帯(ううび)⓪: (名) わらで作った帯。
藁包(わらづぃつぃ)ん⓪: (名) わら包み。わらづと。農民が肉などを包んでよそ
へ行く時などに使う。
藁綱(わらつぃな)⓪: (名) わら縄。
藁雑紙(わらどおし)⓪: (名) 紙の一種。わら製の薄い紙で、もっぱら、御紙(ん
ちゃび)[その項参照]に用いるもの。打(う)ち紙(かび)、ともいう。
童(わらば)あ⓪: (名) 子供(わらび)の卑称。
童(わらば)あ殺(くる)しゃあ⓪: (名) 子供をいじめる者。那覇の人や平民が使
う。上品には、童(わらび)躾(しつぃ)きやあ、という。
童(わらび)⓪: (名) 子供。おとな[大人(うふっちゅ)]に対する子供。親に対す
る子は、子(っくぁ)。 @童(わらび)賺(すぃか)しゅねえ。/子供をあやしすか
すように。 @童(わらば)あ⓪: (名)童(わらび)成(な)い変(けえ)ゆん。
/子供になりかえる。老いてふたたび子供のようになることにいう。 ※万葉集には、
小子(わらは)、童子(わらは)、童児(わらは)などと表記される。「わらは」に「め」
がついたのが「わらはべ」らしい。
蕨(わらび)⓪: (名) 植物名。わらび。
童(わらび)扱(あつぃけ)え⓪: (名) 子供扱い。子供のように軽く遇すること。
藁火(わらびい)⓪: (名) わらを燃やした火。わら火。
童神(わらびがみ)⓪: (名) 神のように天心らんまんな子供。子供をほめたたえた
ことば。
童声(わらびぐぃい)⓪: (名) 子供の声。
童(わらび)躾(しつぃ)きやあ⓪: (名) 子供をいじめる者。上品な語で、乱暴に
は、童(わらば)あ殺(くる)しゃあ、という。
童肝(わらびぢむ)⓪: (名) 子供ごころ。幼ごころ。童心。
童(わらび)友人(どぅし)⓪: (名) 幼友だち。幼なじみ。
童名(わらびなあ)⓪: (名) 名乗(なぬ)い[貴族・士族の元服の時につける名]
に対して、子供の時からの名。わらべ名。幼名。
童泣(わらびな)ち⓪: (名) 子供の泣き方。子供のように大声で泣くこと。
童(わらび)ん達(ちゃあ)⓪: (名) 子供たち。
童(わらび)ん達(ちゃあ)争合(おおえ)え⓪: (名) 子供のけんか。 @童(わ
らび)ん達(ちゃあ)争合(おおえ)えから大人(うふっちゅ)争合(おおえ)え成
(な)ゆん。/子供同志のけんかから、おとなのけんかになる。
藁灰(わらべえ)⓪: (名) わら灰。
笑(わら)⁼ゆん@: (他 ⁼あん、⁼てぃ) @笑う。 A嘲笑する。 @人(っちゅ)
笑(わら)ゆん。/人を嘲笑する。
割(わ)り@: (名) 割れた物。割れたかけら。
‐割(わり): (接尾) 分(ぶ)。100分の1の単位をあらわし、金利についていう。
なお、金利は月計算であらわすのが普通。一割(いちわり)[1分]、二割(にわり)[2
分]など。
割(わ)り甕(があみ)⓪: (名) @割れがめ。 A転じて、大酒飲み。
割(わ)り鐘(がに)@: (名) 割れ鐘。 @割(わ)り鐘(がに)ぬ鳴(な)いん
んねえ。/割れ鐘の鳴るように。蛮声をたとえていう。
割(わ)り鍋(なあび)@: (名) 割れなべ。割れ目のできたなべ。割(わ)り鐘(が
に)、と同じく、蛮声のたとえに使う。
割(わ)り目(み)@: (名) 割れ目。割れた所。
割(わ)り物(むん)@: (名) 割れ物。割れた物。また、割れやすい物。 @割(わ)
り物(むん)有(や)くとぅ良(ゆう)為(っし)よお。/割れ物だから気をつけろ
よ。
割(わ)り⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 割れる。割れてこわれる。割れて分かれる。
(団体などが)割れる。
悪者(わるむん)@: (名) 悪者。悪人。
笑(われ)え顔(がう)@: (名) 笑い顔。えがお。
笑(われ)え被(かん)⁼じゅん@: (自 ⁼だん、⁼てぃ) にこにこ笑う。えみくずれ
る。 @吾(わあ)見(んん)ちゃ事(くとぅ)斯彼処(かあま)から笑(われ)え
被(かん)てぃ、ええええ、為(しゅ)たん。/わたしを見たら遠くからにこにこし
て呼びかけたものだ。
笑(われ)え穿(くじ)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) 嘲笑する。笑って人を傷つけ
る。
笑(われ)え為強(しいじ)い@: (副) 無理にえがおを作るさま。 @笑(われ)
え為強(しいじ)い為(しゅ)ん。/無理に笑う。
笑(われ)え話(ばなし)@: (名) 笑い話。こっけいな話。冗談。大話(てえふぁ)、
ともいう。 @其(う)れえ笑(われ)え話(ばなし)どぅ有(や)ええさに。/冗
談ではないか。まじめな話か。
笑(われ)え者(むうぬ)う⓪: (名) 笑(われ)え者(むぬ)う、と同じ。
笑(われ)え者(むぬ)う⓪: (名) 笑いもの。嘲笑の対象。 @笑(われ)え者(む
ぬ)う成(な)しゅん。/笑いものにする。
笑(われ)え様(よお)⓪: (名)笑いよう。笑う様子。
吾(わん)⓪: (名) わたし。私。うしろに付く助詞によって形が不規則に変わる。
吾(わあ)が[わたしが]、吾(わん)ねえ[わたしは]、吾(わん)にん[わたしも]、
吾(わあ)‐[わたしの]など。また、一人称単数の人称代名詞には、性別・敬語な
どによる区別はない。複数は、吾達(わったあ)。 @吾(わん)どぅ有(や)る。/
わたしである。 @吾(わあ)が行(い)ちゅん。/わたしが行く。 @吾((わん)
ねえ行(い)かん。/わたしは行かない。 @吾(わん)にん。/わたしも。 @吾
(わん)にんかいん。/わたしにも。 *混効験集:坤巻・言語に、わん、とある。
おもろさうし・575に、わん、とある。
湾(わん)@: (名) [文?・新?]湾。湾渡口(わんとぅぐち)、小湾(くわん)、
大湾(ううわん)、などの海岸の地名はある。 ※湾渡口(わんとぐち)は、不明、あ
るいは中城村か?小湾(こわん)は、浦添市の地名。大湾(おおわん)は、中頭郡読
谷村の地名。
椀(わん)@: (名) 椀。
吾自身(わんくる)⓪: (副) わたし自身で。わたしが自分で。‐くる、は、英語の、
-self、に似た接尾辞。 @人(っちょ)お頼(たぬ)まん事(ぐとぅ)吾自身(わんく
る)為(しゅ)ん。/人を頼まないようにわたし自身でする。 @吾自身(わんくる)
作而(つくてえ)すぃ。/わたしが自分で作ったもの。
吾自身風(わんくるふう)⓪: (名) 自己流。
患(わんだ)⁼ゆん@: (他 ⁼あん、⁼らん、⁼てぃ) @世話をする。面倒を見る。尽
くす。多く年長者の面倒を見るのにいう。 @患(わんだ)ありゆん。/世話になる。
厄介になる。 A祖先の祭祀を受け持つ。
弁(わんちゃめ)え⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) 弁償する。与えた損害を償う。古
語「わきまふ」(つぐなう)と関係ある語か。
椀鉢(わんば)あ@: (名) 椀鉢(わんぶう)[顔の大きい者]の卑称。
椀鉢(わんぶう)@: (名) 食器の名。深い鉢。どんぶりの大きな物。料理の際、麦
粉をとかしてこねたり、あえものを作ったりするなど、用途が多い。ボールの用をす
る焼き物。
椀鉢(わんぶう)@: (名) 椀鉢(わんぶう)[料理用の鉢]のように顔の大きい者。
椀鉢(わんば)あ、ともいう。
ワンワン⓪: (名) [新?]犬の小児語。わんわん。小犬(ちいちゃあ)、ともいう。