表紙 前文

 

 ?あ ?い 'い ?う 'う ?え 'え ?お 'お             

 

   い      [子音音素(’)があることを示す。]

 

 ※子音音素()があるとなっているが、この発音は、英語の(yi)の近い。yearの(yi)である。直接には関係のないことであるが中国語においては、(i)と(yi)は、ほとんど区別されない。この辞典の(い)の項に収録されている語は、共通語の古語では、ワ行かヤ行に収録されるようである。藺(ゐ)、絵(ゑ)、結(ゆい)、居(ゐ)る、良(よ)い、などである。同(い)ぬ、の語源は判然としないが、この語は首里以外では、だいたい、同(ゆ)ぬ、と発音され、私もそう発音している。私見であるが、得る、縁、は共通語の古語ではおそらく、得(ye)る、縁(yeん)、のように発音されていたのではと推測される。なお、琉球語の、居(ゐ)、に関係する語であるが、これは、もともとは、(yi)ではなく(wi)の発音に近かったように思われる。

 

⁻い: (助) か。疑問の助詞。文の末尾に付けて質問文を作る。 @人(っちゅ)い。

/人か。 @太郎(たるう)い。/太郎か。 ん、に終わる語に付く時はその(N)

を(nu)に変える。 @犬(いん)→犬(いぬ)い。/犬か。ただし、活用する語の

「終止形(現在肯定)」に付く場合には、(N)を(m)に変える。 @書(か)ちゅ

ん[書く]。→書(か)ちゅみ[書くか]。 @若(わか)さん[若い]。→若(わか)

さみ[若いか]。など。また否定の形に付く時には(N)を(n)に変える。 @書(か)

かん[書かない]。→書(か)かに[書かないか]。 @無(ね)えん[ない]。→無(ね)

えに[ないか]。など。また活用する語の過去の形に付く時には、過去の「終止形」に

は付かず、「音便形+てぃ」の形に付く。 @彼(あ)んやたん[そうだった]。→彼

(あ)んやてぃい[そうだったか]。 @書(か)ちゃん[書いた]。→書(か)ちい

[書いたか]。など。また、彼(あ)ん[そう]、斯(か)ん[こう]などは、彼(あ)

にい[そうか]、斯(か)にい[こうか]となる。なお、(⁻どぅ)を用いる係り結びの

文にも用いうる。 @吾(わん)どぅやるい[わたしなのか]。なお、疑問詞を用いた

質問文は、(⁻い)で結ばず、(⁻が)で結ぶ。※たとえば例をあげると、何(ぬう)が

[なぜか]。など。

藺(いい)⓪: (名) 藺(い)。灯心草。備後藺(びいぐいい)、裂(さ)ち藺(いい)、

ともいう。 ※藺(い)は、藺草(いぐさ)のことで畳表(たたみおもて)の材料と

なる。 *おもろさうし・12に、いくさ、とある。

絵(いい)⓪: (名) 絵。形(かた)、ともいう。

結(い)い@: (名) ゆい。労力交換による協同労働。田植え・砂糖製造など一時に

多数の労力が必要な時、順番に加勢し合って労働力の交換をすること。 @結(い)

い被(かん)しゆん。/人の仕事をしてやって、他日自分の仕事をさせる権利をもつ。

ゆいをかぶせる意。 @結(い)い被(かん)じゅん。/自分の仕事をひとにしても

らい、労働の負債をもつ。ゆいをかぶる意。 ※共通語では「結(ゆ)い」という。 

この語が文献に初見するのは、平安時代後期の「堀川百首」のようである。

亥(いい)@: (名) 亥(い)。十二支の一つ。時間は午後10時。方向は西寄りの北。

居(い)い@: (名)椅子。腰掛けるもの。

良(い)い⁻: (接頭) よい。いい。非常に多くの名詞に付く。 @良(い)い商(あ

ちね)え。/いい商売。 @良(い)い夢(いみ)/よい夢。 @良(い)い人(っ

ちゅ)。/よい人。など。嫌(や)な[悪い]、の対。

⁻いい: (助) よ。ねえ。意志を表す形(すなわち「未然形」の単独の形)に付く。対

等・目下に対する親しみの気持ちを表す。 @読(ゆ)まいい。/読もうね。 @彼

(あ)ん為(さ)いい。/そうしようね。 @行(い)かん置(う)かいい。/行か

ないでおこうね。

良(い)い商(あちね)え⓪: (名) いい商売。もうけの多い商売。大もうけ。 @

今日(ちゅう)や振(ふ)り者(むん)行会(いちゃ)てぃ良(い)い商(あちね)

え為(し)ちゃさ。早(ふぇ)く家(やあ)かい行(い)きわどぅやる。[今日はふれ

者行逢て 良い商ひしちやさ 早く家かい行きはどやる(茶売節)]きょうは馬鹿者に

会っていい商売をした。早く家に帰らなくては。

良(い)い按配(あんべえ)⓪: (名) いい按配。物事が順調に進んでいること。ま

  た、病人の状態がよいこと。

いいいい⓪: (感) ([い’い’い’い’])鼻音化して発音されるのが普通。鼻音化し

ないとぞんざいに聞こえる。)いいえ。いや。目下に対して、否定または拒絶の意を表

す語。目上に対しては、うううう、目下の年長者に対しては、おおおお、という。

貰(いい)い銭(じん)⓪: (名) 貰(いい)り銭(じん)、と同じ。

良(い)い夢(いみ)⓪: (名) いい夢。吉夢。

貰(いい)い物(むん)⓪: (名) もらい物。もらった物。

貰(いい)いん子(ぐぁ)⓪: (名) もらい子。貰(いい)りん子(ぐぁ)、ともいう。

良(い)い上月(うぁあつぃち)⓪: (名) いい天気。晴天。

居(い)い会(え)え@: (名) その場に居合わせること。 @親兄弟(うやちょお

でえ)居(い)い会(え)えぬ上(うぃい)話(はな)しゅん。/親兄弟が居合わせ

た上で話す。

絵描(いいか)ち⓪: (名) 絵かき。画家。沖縄の画家としては、殷元良、自了の二

人がもっとも有名。

良(い)い考(かんげ)え⓪: (名) いい考え。名案。妙案。

良(い)い心地(くくち)⓪: (名) いい気持ち。よい気分。 @腰(くし)叩(た

た)ち呉(くぃれ)え一杯(いっぺえ)良(い)い心地(くくち)やさ。/あんまを

してくれたらとてもいい気持ちだ。

居(い)い心地(ぐくち)⓪: (名) 居ごこち。すわりごこち。住(す)みごこち。

良(い)い事(くとぅ)⓪: (名) いい事。めでたい事。縁起のよいこと。吉事。 @

良(い)い事(くとぅ)語(かた)り。/よい事を語れ。からすなど不吉な鳥が屋内

や屋根の上で鳴いた時、ビイチャア(ねずみの一種)が鳴いた時に言うまじない。

良(い)い事(くとぅ)⓪: (名) いいこと。よい事柄。よい事件。 ※上項とは発

  音が若干違うようである。

良(い)い頃(くる)⓪: (名) @大よそ。大かた。大体。たいてい。 @良(い)

い頃(くる)成(な)とおん。/大よそできている。 @良(い)い頃(くる)ぬ人

(っちゅ)/たいていの人。 @既(な)あ良(い)い頃(くる)やん。/もう大体

できている。 ➁どこでも。たいていのところ。 @良(い)い頃(くる)有(あ)

さ。/たいていのところにある。

藺草履(いいさば)⓪: (名) 藺で作った草履。

居(い)い仕口(しくち)@: (名) 座業。すわり仕事。居(い)い業(わざ)、とも

いう。 ※私は、これまで、居(い)い仕口(しくち)に就いたことがない。

良(い)い知(し)らし⓪: (名) いい知らせ。吉報。

良(い)い勝負(しゅうぶ)⓪: (名) いい勝負。接戦して勝ち負けのつきにくい勝

  負。

良(い)い正月(しょおぐぁつぃ)⓪: (名) @いい正月。 ➁新年おめでとう。新

  年のあいさつ。目上には、良(い)い正月(しょおぐぁつぃ)でえびる、という。

江洲(いいすぃ)⓪: (名) 江洲。 ※「えす」、うるま市の地名。

居(い)い丈(だき)@: (名) すわった高さ。座高。

藺畳(いいだたん)⓪: (名) 琉球表の畳。備後表の畳は、備後畳(びいぐだたん)、

  という。

良(い)い立(た)ち仲(なあか)⓪: (名) いい縁組。嫁いで行くのにちょうど似

  合いの相手。女の方からいう語。

居付(いいち)い⓪: (名) 懐胎。妊娠。月経が止まって妊娠が確定すること。

良(い)い気(ちい)⓪: (名) @いい気。思い上がって気持ち。 @良(い)い気

成(ちいな)てぃ。/いい気になって。 ➁いい気持ち。 @酒飲(さきぬ)だ事(く

とぅ)良(い)い気(ちい)成(な)たん。/酒を飲んだのでいい気持ちになった。

良(い)い景色(ちいち)⓪: (名) いい景色。よい眺め。

入切居(いいちい)り⓪: (名) かすり(絣)。取切(とぅっち)り、ともいう。 

居(い)い尻(つぃび)ん付(つぃ)かん⓪: (句) 尻が落ち着かない。席の暖まる

暇もない。すわった尻が付かない意。 ※これは、良(い)い尻(つぃび)ん付(つ

ぃ)かん、とも解釈できる。

良(い)い子(っくあ)⓪: (名) いい子。善良な子。良子(いっくぁ)、とは異なり、

  子供についてのみいう。

良(い)い人(っちゅ)⓪: (名) いい人。善人。

得手(いいてぃ)⓪: (名) 得手。得意とするもの。 @得手為(いいてぃしゅ)ん。

  /得意とする。

良(い)い友(どぅし)⓪: (名) いい友達。親友。

良(い)い仲(なあか)⓪: (名) いい仲。親しい仲。仲よし。

居(い)い眠(にいぶ)い@: (名) 居眠り。 @居(い)い眠(にいぶ)い漕(く

う)じゅん。/こっくりこっくりする。

同(いい)ぬう⓪: (名) あいこ。引き分け。勝負なし。

良(い)い似合(ねえ)⓪: (名) よく似合うこと。また、似合いの男女。

居(い)い直(のお)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 「居直る」に対応する。辞去し

  ようとして、また、しばらくとどまる。

良(い)い場(ばあ)⓪: (名) よい折り。いい機会。良(い)い場所(ばしゅ)、良

(い)い拍子(ひょおし)、と同じ。 @良(い)い場(ばあ)やっさあ。/ちょうど

よかった。

良(い)い場所(ばしゅ)⓪: (名) よい折り。いい機会。良(い)い場(ばあ)、良

(い)い拍子(ひょおし)、と同じ。

いいひい⓪: (感) ([い’い’ひ’い’]のように鼻音化して発音される。鼻音化し

ないとぞんざいに聞こえる。)さあ。じゃあ。目下に対して誘いかける時発する語。で

ぃっかあ、ともいう。目上に対しては、ううふう、目下でも年長者に対しては、おお

ほお、という。 @いいひい行(い)か。/さあ行こう。

良(い)い拍子(ひょおし)⓪: (名) よい折り。いい機会。良(い)い場(ばあ)、

良(い)い場所(ばしゅ)、と同じ。

良(い)い日(ふぃい)⓪: (名) いい日。吉日。

良(い)い風義(ふうじ)⓪: (名) @いい身なり。いい風采。また、よい習わし。

  よい流儀。 ※風儀(ふうぎ)は共通語としては、あまり使われないようである。

絵筆(いいふでぃ)⓪: (名) 絵筆。

結(い)い回(まあ)る⓪: (名) 順番に労力交換[結(い)い]を行うこと。主と

して、農家の畑仕事についていうが、転じて他の仕事についてもいう。

藺筵(いいむしる)⓪: 琉球表。裂(さ)ち藺(いい)でつくったむしろ。

良(い)い物(むん)⓪: (名) いい物。

貰(いい)やあ⓪: (名) 婿の家を代表して、縁談の申し込みをする者。<貰(いい)

ゆん。請(くう)やあ、ともいう。

弄(いい)⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @もてあそぶ。 @仏(ふとぅき)い弄(い

い)ゆん。/人形をもてあそぶ。 ➁得意とする。[弄(いい)とおん、の形で用いる。]

@彼(あ)れえ字弄(じいいい)とおん。/彼は書が得意だ。 ※弄(いら)う、は

共通語である。琉球語では、否定形に「ら」の音が現れる。

貰(いい)⁼ゆん⓪: (他 ⁼らん、⁼てぃ) もらう。 @銭貰(じんいい)ゆん。/金

をもらう。 @貰(いい)てえる銭(じん)。/もらった金。

貰(いい)ら⁼りゆん⓪: (自 ⁼りらん、⁼ってぃ) @もらわれる。貰(いい)ゆん[も

らう]、の受け身。 ➁信頼される。重宝がられる。気に入られる。 @彼(あ)れえ

世間(しきん)から弄(いい)らっとおん。/彼は世間から信頼されている。 ※➁

は、弄(いい)らりゆん、と別項にすべきだと思う。ローマ字で表記すると、同じ語

のようにせざるを得ない。

貰(いい)り銭(じん)⓪: (名) お年玉。新年に親類・近所などからもらうお金。

貰(いい)い銭(じん)、ともいう。 ※現在も近所の子供にお年玉をあげる習慣が残

っているであろうか。本土ではほとんどみられないと思う。

弄(いい)り物(むん)⓪: (名) @おもちゃ。玩具。 ➁趣味としているもの。得

  意とするもの。

貰(いい)りん子(ぐぁ)⓪: (名) 貰(いい)いん子(ぐぁ)、と同じ。

良(い)い業(わざ)⓪: (名) いい職業。いい仕事。

居(い)い業(わざ)@: (名) 座業。すわり仕事。良(い)い仕口(しくち)、とも

  いう。

縁(いいん)⓪: (名) 縁。縁側。廊下。

入(い)いん@: (名) 機織の筬(おさ)の種類の名。十四よみ。経糸1120本を

  通す。また、それで織った布。解(ふどぅ)ち、の項参照。

良(い)い馬(んま)ぬ鞍(くら)⓪: (名) いい馬の鞍の意。罪・責任を転嫁させ

るかっこうな相手。 @彼(あ)りが吾(わん)ねえ良(い)い馬(んま)ぬ鞍(く

ら)んでぃ思(うむ)とおる如(ぐとお)ん。/彼がわたしをいい馬の鞍だと思って

いるらしい。

居敷(いし)ち⓪: (名) 尻。けつ。「居敷」に対応する語か。

居据(いし)ち@: (名) @屋敷内にある、店子[名子(なあぐ)]などの家の建って

いる土地。据える[居(い)しゆん]土地の意か。または、「居敷」に対応する語か。

居据(いし)ち金(がね)え@: (名) 店子[名子(なあぐ)]などの家の建っている

土地の地代。

居据(いし)⁼ゆん@: (他 ⁼らん、⁼てぃ) @すえる。置く。 @薬缶(やっくぁん)

居据(いし)ゆん。/やかんを置く。 @肝(ちむ)居据(いし)ゆん。/心を落ち

着ける。 ➁設ける。つくる。 @歯型(はあかた)居据(いし)ゆん。/歯型を付

ける。 @型(かた)居据(いし)ゆん。/規則を設ける。 Bすわらせる。 @立

居(たっちょお)る人(っちゅ)居据(いし)ゆん。/立っている人をすわらせる。 

C地位につける。 @彼(あ)り村頭(むらがしら)んかい居据(いし)たん。/彼

を村頭にした。

居据掛(いしか)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼てぃ) 居やがる。居(い)ゆん[すわる]、

居(う)ん[居る]の卑語。すわっている、仕事をしない、長居するなどを悪くいう

のにも使う。「居敷」と関係ある語か。

枝(いだ)@: (名) 枝。枝(ゆだ)、ともいう。 @木(きい)ぬ枝(いだ)。/木

の枝。

枝葉(いだふぁあ)@: (名) 枝葉。枝葉(ゆだふぁあ)、ともいう。

枝持(いだむ)ち@: (名) 枝ぶり。枝持(ゆだむ)ち、ともいう。

益(いち)⓪: (名) 益。利益。 @益(いち)ぬ無(ね)えん事(くとぅ)っ為(し)。

/無益なことをして。

居付(いつぃ)⁼ちゅん@: (自 ⁼かん、⁼ち) @居付く。住み付く。ひとところに落

ち着いて暮らす。 ➁(回っているこま、上がっているたこなどが)動揺せずに安定

する。

良(い)っ子(くぁ)@: (名) いい子。かわいい子。 ➁親切な人。いい人。おと

なや目上に対してもいう。 @彼(あ)ぬ人(ちょ)お良(い)っ子(くぁ)やん。 

/あの人は親切な人だ。

易(いち)@: (名) 易経を応用した占いの法。

江戸(いどぅ)@: (名) 江戸。

同(い)ぬ⁻: (接頭) 同じ。同等・同量・同様の意にも、同一の意にも用いる。非常

に多くの名詞に付く。 @同(い)ぬ年(とぅし)[同年]。同(い)ぬ名(なあ)[同

名]。同(い)ぬ人(っちゅ)[同一人]。など。 @此(く)れえ先(きっさ)来(ち

ょお)たすぃとぅ同(い)ぬ猫(まやあ)い。/これはさっき来ていたのと同じ猫か。

同(い)ぬ折(い)⓪: (名) @同じ時期。一年の同じ季節。同(い)+折(うう)

い。 @同(い)ぬ折(い)毎(ぐとぅ)に思(ん)び出(んじゃ)しゅん。/(一

年の)同じころに思いさす。 ➁一周忌。

同(い)ぬ⁻いいひい⓪: (名) 親しい同等・同年輩間の話し方。たがいに(い’い’)

と答え、(ひ’い’)と応ずる話し方。きみぼくの会話。互(たげ)えにいいひい、と

もいう。

同(い)ぬう⓪: (名) 同じもの。同様なもの。

同(い)ぬ⁻ううふう⓪: (名) 互いに敬語を使って話す話し方。互(たげ)えにうう

  ふう、ともいう。ううふう、の項参照。

同(い)ぬ多(うっ)さ⓪: (名) 同量。同類。同(い)んさ、ともいう。

同(い)ぬ感(かん)⓪: (名) 同感。同じように考え思うこと。また、同じ考え。

絵(い)ぬ具(ぐ)⓪: 絵の具。

同(い)ぬ如(ぐとぅ)⓪: (副) 同じように。同様に。同じく。 @同(い)ぬ如

  (ぐとぅ)やん。/同じようにだ。

同(い)ぬ如(ぐとお)ん⓪: [<同(い)ぬ+如(ぐとお)ん]同様である。同じよ

  うである。

同(い)ぬ如(ぐとお)るう⓪: (名) 同様なもの。同じようなもの。

同(い)ぬ相(さあ)⓪: (名) 同じ姓(さが)の意。十二支の年が同じであること。

同年。1歳と13歳と25歳など。

同(い)ぬ丈(たき)⓪: (名) 同じたけ。同じ高さ。同(い)ん丈(たき)、ともい

  う。

同(い)ぬ気(ち)⓪: (名) 健康時のような元気。平常と同じ元気。 @同(い)

ぬ気(ちぇ)え無(ね)えん。/元気がない。また元気が回復しない。 ※命が無い、

という意味ではない。ローマ字で表記するとそのように解釈されるおそれもある。命

が無いは、命(ぬちぇ)え無(ね)えん、である。

同(い)ぬ肝(ちむ)⓪: (名) 同じ心。年長らしくない心。年長の者が幼い者と同

  じ気持ちになって争う場合にいう。

同(い)ぬ来(ちゃ)⓪: (名) 同年配。同じ年かっこう。同(い)ぬ寄来(ゆちゃ)、

ともいう。 @親(うや)ん子(っくぁ)ん同(い)ぬ来(ちゃ)成(な)とおん。

/親も子も同年配になっている。子が大きくなって親同様になった意。

同(い)ぬ顔(つぃら)⓪: (名) @同じ顔。似た顔。 ➁同類。一味。仲間のひと

りの行為が全体のつらよごしになる場合にいう。 @同(い)ぬ顔(つぃら)成(な)

ゆん。/同類のように見られる。

同(い)ぬ人(っちゅ)⓪: (名) 同じ人。同一人。また、同じ人間。 @彼(あ)

  りん吾(わん)にん同(い)ぬ人(っちゅ)どぅやる。/彼もわたしも同じく人間だ。

同(い)ぬ一(てぃい)つぃ⓪: (名) 同一。 同(い)ぬ一(てぃい)つぃい。※

同一のもの、という意味である。

同(い)ぬ年(とぅし)⓪: (名) 同年。同じ歳。一年(ちゅとぅし)、ともいう。

同(い)ぬ時(とぅち)⓪: (名) 同じ時。同時。

同(い)ぬ名(なあ)⓪: (名) 同名。

同(い)ぬ長(なぎ)⓪: (名) 同じ長さ。同(い)ん長(なぎ)、ともいう。

同(い)ぬ日(ふぃい)⓪: (名) 同日。同じ日。

同(い)ぬ足(ふぃしゃ)⓪: (名) (副) その足で。同じ足で。休んだり泊まっ

たり、いったん帰ったりせずに、そのまま行く場合にいう。 @同(い)ぬ足(ふぃ

しゃ)帰(けえ)ゆん。/その足で帰る。

同(い)ぬ道(みち)⓪: (名) 同じ道。前に来たのと同じ道・別の人と同じ方針な

どの意で用いる。一道(ちゅみち)の項参照。 @同(い)ぬ道(みち)踏(く)ぬ 

ん。/(前に来たのと)同じ道を行く。(前人と)同じ方針で行く。

同(い)ぬ物(むん)⓪: (名) 同じもの。同じこと。また、同一物。 @彼(あ)

ん為(し)ん斯(か)ん為(し)ん同(い)ぬ物(むん)どぅやる。/ああしてもこ

うしても同じことだ。

同(い)ぬ寄来(ゆちゃ)⓪: (名) 同(い)ぬ来(ちゃ)、と同じ。

居(い)⁼ゆん@: (自 ⁼らん、⁼ち) @すわる。 @居(い)見候(みせえ)ん。/

おすわりになる。 @居(い)見候侍(みせえび)れえ。/おすわり下さいませ。 @

居(い)れえ。/すわれ。 @居(い)ちょおみ。/すわっているか。すわっている

目下へのあいさつ。 ➁落ち着く。同じところにいる。 @此処(くま)居(い)ゆ

ん。/ここに居るの意。(放蕩している者などが)家に落ち着いて、遊びに出歩かない。

B沈殿する。底に沈む。

縁(いん)⓪: (名) 縁。ゆかり。また、血縁・夫婦の縁など。 @縁結(いんむす)

ぶん。/縁を結ぶ。 @縁切(いんち)りゆん。/イ・縁が切れる。ロ・愛想がつき

る。いやになる。 @縁(いん)ぬ顔庇(つぃらがた)か。/縁が顔をかばう意。縁

のあるものは、ひいき目で顔もきれいに見える。

同(い)ん⁼: (接頭) 同(い)ぬ⁼、と同じ。 @同(い)ん長(なぎ)[同じ長さ]、

同(い)ん丈(たき)[同じたけ]、など。

延々(いんいん)@: (副) 期日が延び延びになるさま。延引したさま。 @延々(い

んいん)成(な)とおさ。/延び延びになっているよ。 @延々(いんいん)為(っ

し)無礼成(ぶりいな)とおさ。/延び延びになって失礼したね。

同(い)ん気配(きらふぁあ)⓪: (名) 同じ状態。同じようす。前よりよくなるべ

きもの(学問・病気など)が、前の状態と変わりないこと。進歩のないこと。 @慶

良間(きらま)あ何処(まあ)から見(んん)ちん同(い)ん気配(きらふぁあ)。/

慶良間島はどこから見ても同じに見える。 @彼(あ)ぬ人(っちょ)お何時(いつ

ぃ)までぃん同(い)ん気配(きらふぁあ)。/あの人はいつまでたっても変わらない。

同(い)んさ⓪: (名) 同量。同類。同(い)ぬ多(うっ)さ、の略。 @同(い)

んさなあ。/同量ずつ。同類ずつ。

煙硝(いんしゅ)@: (名) 火薬。煙硝(んしゅ)、ともいう。

同(い)ん丈(たき)⓪: (名) 同じたけ。同じ高さ。同(い)ぬ丈(たき)、ともい

  う。

同(い)ん長(なぎ)⓪: (名) 同じ大きさ。同(い)ぬ長(なぎ)、と同じ。

同(い)ん比(ぴ)⓪: (名) 同じ大きさ。 @同(い)ん比(ぴ)なあ分(わ)き

  ゆん。/同じ大きさずつ分ける。

縁引(いんび)ち⓪: (名) 縁故。 @縁引(いんび)ち為(しゅ)ん。/縁組を結

ぶ。

閻魔王(いんまおお)@: (名) 閻魔王。

遠方(いんぽお)@: (名) 遠くの方。彼方(かあま)、ともいう。

遠慮(いんる)⓪@: (名) 遠慮。人に対してひかえ目にすること。 @遠慮為(い

んるしゅ)ん。/※動詞化。